親が介護サービスを拒否する理由とは?気持ちに寄り添う5つのステップ

親が介護サービスを拒否する理由とは?気持ちに寄り添う5つのステップ

「もう何度言ってもダメなんです。母がどうしても介護サービスを使いたがらないんです」

これは、私が地域包括支援センターに相談したとき、スタッフの方に最初に伝えた言葉です。

高齢になった母が家の中で転倒したと聞いたとき、私はすぐにでも介護サービスを使ってほしいと思いました。

でも、返ってくるのは決まってこの言葉——

「私はまだ大丈夫」
「そんなの、年寄り扱いされてるみたいでイヤ」

介護が必要になってきたのに、本人がそれを認めたがらない。

今、同じようなことで悩んでいませんか?


目次

親が介護サービスを拒否するのはなぜ?

親が介護サービスを拒否するとき、「なんでわかってくれないの?」とイライラしたり、悲しくなったりしますよね。

でも実は、親がそう言ってしまうのにはちゃんとした理由があるんです。

まずは、その背景を知ることから始めてみましょう。

1. プライドと自立心の強さ

親世代は

「人に頼るのは恥ずかしい」
「最後まで自分のことは自分でする」

こういう価値観で育ってきた人が多いです。

自分の衰えを認めることは、同時に“老い”を受け入れること。

それが怖いし、悔しいし、何より「情けない」と思ってしまうんです。

2. 介護サービスへの誤解・不信感

「介護サービスってどんな人が来るの?」
「家の中に他人が入るなんてイヤ!」

こうした漠然とした不安も、親が拒否する原因のひとつです。

特に説明不足のまま話を進めると、「騙される」「施設に入れられる」といった誤解を生みやすくなります。

3. 自分の体調を正確に把握できていない

高齢になると、転倒や物忘れが増えても「大したことない」と思ってしまう傾向があります。

そのため、「介護なんてまだ早い」と思い込み、必要性を感じていない人も多いです。

4. 家族との信頼関係や距離感

少し意外かもしれませんが・・・

「自分のことをわかってくれない」
「勝手に決められた」

と感じた時、人は反発します。

家族の中での会話が少なかったり、これまでの関係にすれ違いがあったりすると、「拒否」という形で現れることもあるんです。


説得の前に大切なこと:まず“気持ちを汲み取る”

説得しようとするとき、どうしても「これが正しいから!」「お願いだから!」と自分の気持ちを押し付けがち。

でも、本当に大事なのは「親がなぜそう言っているのか」に耳を傾けることです。

「嫌がってる理由、ちゃんと聞いたことありますか?」

まずは、親の言葉に否定せずに

「うんうん、そう思うんだね」と共感してみてください。

それだけで、親の気持ちは少しずつ柔らかくなります。


親が介護サービスを受け入れてくれるためのステップ

ここからは、私自身の体験とケアマネージャーさんから教わったことをもとに、

「実際に親が介護サービスを受け入れてくれるようになった方法」をご紹介します。

1. “提案”ではなく“相談”スタイルで話す

「ヘルパーさん呼ぼうよ!」と一方的に提案するのではなく、

「どうしたらラクになるかな?何か手伝ってくれる人がいたら、お母さんも安心できると思うんだけど…」と、相談ベースで話すのがポイントです。

2. 第三者の声を借りる

家族の話は聞かないのに、お医者さんやケアマネさんの話はスッと聞く…。

これ、よくあることです。

信頼できる第三者に「〇〇さん、介護サービスを少し取り入れてみるのもいいかもしれませんね」と言ってもらうと、スムーズに受け入れてくれる場合があります。

3. まずは“短時間・お試し”から

いきなり週5回の訪問介護なんて、誰でも抵抗ありますよね。

「試しに週1回、買い物だけ手伝ってもらうのはどう?」くらいの軽いスタートを提案しましょう。

実際に使ってみて「これならアリかも」と感じてもらえれば、継続しやすくなります。

4. 成功事例を見せる

「○○さんのところも、介護サービスを使い始めたらすごく助かってるって言ってたよ」

親と同世代の知人や友人の事例を紹介するのは、心理的なハードルを下げるのに効果的です。

5. 親の“役割”を尊重する

「何もできなくなる」ことが怖い親には、「手伝ってもらって、その分お母さんは○○してくれたら助かるな」と、

役割を残してあげることも大切です。

“誰かの役に立てている”という感覚は、高齢者にとって大きな心の支えになります。


実際に私の母が変わったきっかけ

私の母も、最初は何を言っても拒否の一点張りでした。

でも、ある日転倒して動けなくなったとき、「誰かが来てくれたらよかったなぁ」とポツリ。

そこを逃さず、「じゃあ、今度から週に1回だけ、買い物だけ手伝ってくれる人お願いしてみようか?」と提案したんです。

最初は「1回だけよ!」と言っていた母が、今では「この前来てくれたヘルパーさん、感じよかったわよ」と言うようになりました。

大事なのは、タイミングを見逃さないこと、そして焦らないことですね。


まとめ:親が介護サービスを拒否するときの心構え

介護って、どこか「正解がない」ものです。

一人で抱え込まず、地域のサポートやプロの力もどんどん借りてください。

あなたが「疲れ切る前に助けを求めること」も、とても大切です。

「うちの親、ちょっと頑固でね」

そんな親でも、少しずつ少しずつ変わっていきます。

今日の一歩が、未来の安心につながりますように。

かこ

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この記事を書いた人

当ブログ管理人のかこです。
50代になり、これからの人生をもっと楽しく、豊かに生きたいと思っています。このブログでは、50代からの人生開花をテーマに、日々の暮らしや心のケア、趣味のことなどをシェアしています。

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