はじめに|「捨てたら、心が軽くなった」という感覚
50代になって、ふと気づいたことがありました。
家の中にあるものの多くが、「もう使っていないもの」「いつか使うかもしれないもので溢れている」ということです。
若い頃は“持っている”ことで安心していたのに、今は逆に“持ちすぎている”ことで疲れてしまう。
そんな矛盾を抱えながら、私は少しずつ、モノを手放していく暮らしを始めました。
捨てることは、ただ片づけるだけではありません。
不思議なことに、不要なモノを手放していくと、お金や時間、心にまで余白が生まれてきたのです。
この記事では、私自身の体験を交えながら、「不用品を手放すことで、どうしてお金が貯まりやすくなるのか」その理由を7つの視点からお伝えします。
なぜ「捨てること」でお金が貯まるの?
「不用品を捨てると、お金が貯まる」
はじめてこの言葉を聞いたとき、正直ピンときませんでした。
捨てたら減るのに、どうして貯まるの?と。
でも、実際にモノを減らしていくうちに、その意味が少しずつ見えてきたのです。
それは、“浪費を生む原因”が、意外にも家の中に潜んでいたという事実でした。
たとえば、似たような服が何着もあるのに、どこにあるかわからなくてまた買ってしまう。
キッチンにある食材を把握していなくて、賞味期限切れを何度も繰り返す。
これって、すべて「余計な出費」に直結していたんです。
ものを手放すと、こうした“無意識のムダ”に気づけるようになり、お金の使い方が自然と変わっていきました。
理由①「持っているのに、また買う」を防げる
不用品がたまっている家の特徴のひとつが、“何を持っているのか分からない”状態です。
クローゼットの中も、引き出しの中も、ギュウギュウに詰め込まれていて、必要なものがすぐに取り出せない──そんな状況、心当たりはありませんか?
私もそうでした。
お気に入りのエコバッグがあるのに、見つからなくて100均でまた買ってしまったり、同じような靴下が山ほどあるのに「なかった気がして」つい買い足したり。
でも、思いきって整理してみると「こんなに持ってたんだ…」と驚くほど、同じような物が出てきます。
それ以来、私は「今あるものをちゃんと使う」ことを意識するようになりました。
結果として、“なんとなく買う”が減り、自然と無駄な出費も減っていったのです。
でも、昔のアルバムや記念品を前にすると、なかなか手が出せずにいたのです。
👉 無印アルバムで思い出整理|手放せなかった写真と、向き合えた日
理由②「お金の使い道に自覚的になる」
不用品を捨てることは、自分の“価値観”と向き合うことでもあります。
「どうしてこれを買ったんだろう?」
「これ、本当に必要だった?」
そう問いかけながらモノを手放していくと、見えてくるものがありました。
──私は、寂しさを埋めるように買い物していたんだ。
気分転換、ストレス発散、誰かへの見栄…。
その瞬間は気づかなくても、家にたまった“いらないモノたち”が、あとからそっと教えてくれるんです。
それ以降、私は「これは本当に今の自分に必要?」と、一度立ち止まって考えるようになりました。
すると、“モノ”に対する意識が変わり、“お金”の使い方も丁寧になっていったのです。
使わないままの便利グッズや、いつか読もうと思って買った本……。
👉 シンプルライフを実現するために避けるべき3つのアイテムとは?
理由③「売れるもの」が見つかることも
不用品の中には、「もういらない」と思っていたのに、実は価値があるモノが眠っていることもあります。
たとえば、昔のブランドバッグ、使わなくなったキッチン家電、読まなくなった本、趣味で集めた雑貨……。
「こんなもの、売れるのかな?」と思っても、思いきってフリマアプリやリサイクルショップに出してみると、意外とすぐに買い手が見つかることも。
私も最初は半信半疑でしたが、不要になったアクセサリーや洋服をメルカリに出してみたら、思った以上にスムーズに売れて驚きました。
売上金がちょっとしたご褒美や生活費の足しになると、**「捨てる=損」ではなく「手放す=お金になる」**という発想に変わっていきました。
もちろん、売るのが面倒なときは、まとめてリサイクル買取サービスにお願いする方法もおすすめです。
捨てる前に「これ、売れるかな?」と立ち止まってみることで、不要なモノがお金に変わるきっかけになるかもしれません。
「これ、いつか使うかも」と思って取っておいたモノ。
気づけば、家のあちこちに“もったいない”が溜まっていませんか?
私もずっと、「まだ使える」「高かったし…」と手放せずにいました。でも、宅配買取サービスに出会ってから、気持ちが変わったんです。
自宅から箱に詰めて送るだけ。あのハードルの高かった“手放す”が、グッと身近になりました。
捨てられないのは、モノに心が縛られているから。
👉 片づけたいのに動けない理由|50代女性が気づいた「本当の悩み」
理由④ 生活スペースが整うと、ムダ遣いが減る
部屋が片づいていると、今あるモノがすぐにわかるようになります。
「あれ、どこにしまったっけ?」と探し回ったり、同じモノをうっかり買ってしまったり…ということが、ぐんと減るんです。
私も以前は、同じような靴下やハンカチを何枚も買ってしまっては「また増えた…」と自己嫌悪。
でも、引き出しの中を見直して、不用品を捨て、使うものだけをきれいに並べておくようにしたら——
「買わなくていいもの」まで買ってしまうムダ遣いが、自然と減っていきました。
散らかった部屋や押し入れは、「買ったことすら忘れていたモノ」の宝庫です。
だからこそ、不用品を捨ててスッキリ整えることが、ムダ遣いを減らす第一歩になるのだと思います。
お金の管理や家計改善のために節約術を学ぶ前に、
まずは「自分の暮らしを見渡す」ことから始めてみる——その小さな整えが、意外と大きな変化を生むものです。
「片づけなきゃ」と思うたびに疲れてしまうのは、モノの量だけでなく、心にも“迷い”があるからかもしれません。
そんなとき、私はこの本に出会いました。
片づけが「ときめくかどうか」で判断できるなんて、目からウロコでした。読むたびに、自分にとっての“心地よさ”が少しずつ見えてくるような気がしています。
理由④ 生活スペースが整うと、ムダ遣いが減る
不用品を捨てて生活スペースを整えると、「今、自分が何を持っているのか」が自然と把握できるようになります。
たとえば――
✔ 引き出しの中がスッキリしていれば、同じ靴下や文房具を何度も買うことはありません。
✔ キッチンを整えておけば、調味料や保存食の「買いすぎ」も防げます。
つまり、「持ち物を把握できる=ムダ遣いがなくなる」仕組みが、部屋を整えることによって生まれるのです。
実際に、不用品を処分したことで、「もう余計なものは買わない」と自然にブレーキがかかるようになったという声は多く聞かれます。
見えないストックが、ムダな出費を生むということに気づくと、買い物の仕方そのものが変わってくるのです。
ちょっとした整理整頓から、お金の使い方まで変わっていく。
これが、不用品を捨てることが貯金につながる、大きな理由のひとつです。
理由⑤ 自分にとって“本当に必要なもの”が見えてくる
たくさんのモノに囲まれていると、「何が必要で、何が不要か」の判断があいまいになりがちです。
でも、不用品を一つひとつ手放していくと、自分にとっての**“必要”と“不要”の基準**が、少しずつクリアになってきます。
たとえば――
✔ なんとなく置いてあったけど、1年使っていないもの。
✔ 誰かにもらったけど、自分には似合わない服。
✔ 「高かったから」という理由だけで持ち続けていた雑貨。
そういったモノたちを手放していくと、自然と残るのは「今の自分にとって本当に役立つもの」だけになります。
🛋 私の場合は…
以前の私は、雑貨が大好きで、部屋のあちこちに小物があふれていました。
けれど、掃除が大変になるたびに「なんでこんなに物が多いんだろう…」と感じていたんです。
あるとき、「これって本当に必要?」と一つひとつ見直してみたら、ほとんどが“過去の自分の趣味”でした。
今の暮らしにはもう合っていないのに、「もったいない」と思って捨てられずにいたものたち。
でも、思いきって手放してみると、部屋がスッキリしただけでなく、気持ちまで軽くなったんです。
そして、少ないモノでも心地よく暮らせるようになりました。
不用品を捨てることで、自分の価値観が見えてきます。
「何を大切にして、どんな暮らしをしたいのか」――そんな自分の軸が整うと、無駄な買い物も減り、暮らしもお金の使い方も変わっていくのです。
理由⑥ 思考が整理されると、浪費が減る
部屋の中がごちゃごちゃしていると、頭の中まで散らかっているような感覚になることはありませんか?
逆に、空間がスッキリすると、自然と思考もクリアになってくるものです。
実はこれ、不用品を手放すこととお金の使い方にも大きく関係しているのです。
思考の整理=お金の整理
たとえば、こんな経験はないでしょうか?
- なんとなく気持ちがモヤモヤしていて、ついコンビニで無駄な買い物をしてしまった
- ストレスがたまって、必要もないのにネットでポチッと何かを買ってしまった
- 新しい洋服を買ったけど、家に似たような服があったことにあとで気づいた
これらはすべて、「思考が混乱している状態」で起きがちな浪費です。
でも、暮らしの中でモノを整理する習慣が身につくと、頭の中にも“整理グセ”がつき、衝動買いや感情的な出費が減っていきます。
まずは視界から整える
私が意識しているのは、「とにかく視界に入るモノを減らすこと」。
たとえば、テーブルの上はできるだけ何も置かない、引き出しの中は定期的に見直す――
それだけでも、驚くほど気分が落ち着き、無駄にスマホで買い物アプリを開く回数が減ったのです。
“モノを手放す”ことは、単に収納や整理術の話ではありません。
自分の暮らしに必要な思考を整えるための第一歩でもあるのです。
理由⑦「もう持たない」という選択が、お金を増やす生き方に変わる
以前の私は、「持っていること=安心」だと思っていました。
・何かあった時のためのストック
・どこかに着ていくかもしれない服
・昔の思い出が詰まったモノたち
でも、それらのほとんどは、実際には出番のないまま、場所とお金を静かに奪っていたのです。
「持つ」ことにはコストがかかる
収納グッズを買うのも、広い家を選ぶのも、不要なものが増えていく背景には“持ち続けるコスト”があります。
たとえば、
- 収納用品を買い足す
- 定期的に整理する時間を取られる
- 置くために広い空間(=高い家賃やローン)を必要とする
モノが増えることで、お金だけでなく、時間や心の余白も減っていくことに、ようやく気づきました。
「持たない」ことが自由を生む
私はいま、何かを買う前にこう問いかけるようにしています。
「これは“持つこと”で、私の人生は豊かになるだろうか?」
その答えが「YES」でなければ、買わない。
“買わないことを選べる自分”になったことで、心にも財布にも、余裕が生まれました。
そしてその余白に、自分の時間や小さな幸せが少しずつ戻ってきたのです。
「手放す=減らす」ではない
手放すことは、減らすためだけじゃなく、**「自分にとって本当に必要なものを知る行為」**でもあります。
何を持ち、何を持たないか。
それを自分で選べるということは、これからの人生を、自分らしくデザインしていけるということ。
つまり、「モノを手放すこと」は、**“未来を選び直すこと”**でもあるのです。
まとめ|手放すことは、自分を大切にすることだった
50代の今、あらためて思うのです。
「“不用品を捨てる”ことは、単なる片づけじゃない」と。
それは、自分の暮らし・価値観・人生を問い直すこと。
必要だと思っていたものが、実は心の負担だった。
いつか使うと思っていたものが、未来のスペースを塞いでいた。
ひとつ、またひとつと手放していくうちに、お金が貯まるようになり、気持ちもラクになった私。
それは、“モノ”ではなく、“自分”を大切にできるようになったからかもしれません。
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