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子育てを終えて見えた親子関係の真実──欲しかった言葉は「ありがとう」でした

子育てを終えて分かった親の本音。本当に欲しかったのは「ありがとう」だった|子育て後に気づく親の気持ちと感謝の大切さ

子育て卒業という人生の節目を迎えた今、静かな夜にふと心に浮かんでくる思いがあります。それは「本当に欲しかったのは、子どもからの『ありがとう』だったのかもしれない」という、シンプルだけれど深い気づきでした。

眠れない夜中の授乳、イヤイヤ期の格闘、反抗期のつらい言葉、進路選択で一緒に悩んだ日々。親として全力で向き合ってきたあの時間は、決して無駄ではありませんでした。すべてが愛の証であり、かけがえのない思い出です。

でも同時に、親である私たちも一人の人間として、時には疲れ、迷い、そして認められたいと願う気持ちがあったことも事実です。その素直な気持ちと、50代からの親子関係で見えてきた真実について、静かにお話しさせていただきます。


目次

子育て中に親も抱えていた本音

「無償の愛」という美しい言葉を、子育て中に何度となく耳にしてきました。親は子どもに対して見返りを求めない愛を注ぐものだと。確かにそれは理想的な親の姿かもしれません。

けれども、親である前に私たちも一人の人間です。喜怒哀楽があり、疲れることがあり、時には迷いや不安に押しつぶされそうになることもある、そんな普通の人間です。――それでも、子どもを心から愛していることに変わりはありません。その愛を注ぎ続ける日々の中で、時折心が渇いてしまうことがあっても、それは決して恥ずかしいことではないのだと思います。

朝早くから夜遅くまで、子どものために駆け回っていた毎日を思い出します。栄養バランスを考えたお弁当作り、習い事への送迎、熱を出せば看病し、友達関係で悩めば一緒に考え、進路に迷えば夜遅くまで話し合う。――そんな日常を重ねながら、ふと「私の想いは子どもに届いているのだろうか」「この努力は意味があるのだろうか」と感じる瞬間がありました。

あなたも、心の奥で『ありがとう』を待っていた瞬間はありませんか?

子どもの寝顔を見つめながら、「今日も一日お疲れさま」と自分に言い聞かせる夜。明日もまた同じように愛情を注ぐのだと思いながらも、どこか心の奥で小さな承認を求めている自分がいたことを、今なら素直に認められます。


欲しかったのは「ごめんね」ではなく「ありがとう」

誤解していただきたくないのは、私たちが子どもに後悔や償いを求めているわけではないということです。「苦労をかけてごめんなさい」「迷惑をかけてすみません」といった謝罪の言葉を望んでいるのではありません。

ただ、共に歩んできた年月、一緒に乗り越えてきた様々な困難、そして惜しみなく注いできた愛情に対して「ありがとう」と言ってもらえたら。――それだけで、これまでのすべての努力が報われたような、心が満たされるような気持ちになるのです。

「お母さん、今まで大変だったね。本当にありがとう」「お父さん、いつも支えてくれてありがとう」

このシンプルな言葉が、どれほど親の心を温かくしてくれることでしょう。それは感謝の重荷を子どもに背負わせたいからではありません。ただ、私たちが注いできた愛情と努力を認めてもらえたという実感が欲しいだけなのです。

人は誰しも、自分の行いや気持ちが相手に届いていることを確認したいものです。それは親子関係においても同じで、愛情を注ぐ側も受け取る側も、お互いの想いを確認し合うことで、より深い絆が生まれるのかもしれません。

あなたは、親に「ありがとう」を伝えたことがありますか? そして、子どもから「ありがとう」という言葉をもらった時、どんな気持ちになったでしょうか。


親子で支え合った日々を振り返って

改めて子育ての日々を思い返すと、本当に様々なことがありました。夜泣きで眠れない新生児期、何を言っても「いや!」のイヤイヤ期、学校での人間関係に悩む小学生時代、親の言うことに反発する思春期、そして将来への不安を抱える高校生時代。

一つひとつが重く、時には自分自身を見失いそうになることもありました。――「この子のために」と思って始めたことが、いつしか義務のように感じられる時期もありました。自分の時間はほとんどなく、友人との約束も子どもを優先してキャンセルし、趣味も後回しにして、ただひたすら子どものことを考えて過ごしていました。

そんな日々の中で、子どもから「うざい」「ほっといて」と言われることもありました。思春期特有の反応だとは理解していても、心は深く傷ついていました。こんなに愛しているのに、こんなに心配しているのに、なぜ分かってもらえないのだろうと、一人で涙したこともありました。

でも今になって思うのです。――あの時の子どもたちも、彼らなりに必死だったのだと。自分らしさを見つけようと懸命にもがいていて、親への甘えと自立への憧れの間で激しく揺れ動いていたのだと。私たちが子どものことを思って悩んでいたのと同じように、子どもたちも自分の将来や人間関係について、深く考え悩んでいたのでしょう。

その時は気づけませんでしたが、お互いに愛し合いながらも、うまく伝えられずにいたのかもしれません。

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巣立った後に気づいた親子関係の真実

子どもたちがそれぞれの道を歩み始め、家を出ていった今、ようやく客観的に親子関係を見つめることができるようになりました。そこで見えてきたのは、親子の関係というものは決して一方的な愛情の注入ではなく、お互いを思い合う相互の関係だったということです。

子どもは親の愛情を受けて心身ともに成長し、親は子どもの成長を見守り支えることで、自分自身も人間として大きく成長していく。その過程で生まれる感謝の気持ちは、決して一方的なものではないのです。

私たちが子どもに「ありがとう」と言われたいと思うのと同じように、子どもたちもまた、親から認められ、労われたいと思っているのかもしれません。「よく頑張ったね」「立派に成長したね」「あなたがいてくれて本当によかった」という言葉を求めているのかもしれません。

子育てという長い期間を経て、親も子も共に成長し、お互いがお互いにとって大切な存在になっていく。そんな美しい関係性が、実は私たちの間にも築かれていたのだと気づいた時、胸が熱くなりました。


「ありがとう」が親子をもう一度つなぐ

もしかしたら、私たちが心の奥で「ありがとう」という言葉を求めていることを、子どもたちは敏感に察しているかもしれません。でも、お互いに照れや遠慮があって、なかなか素直な気持ちを口にできずにいるのかもしれません。

――そんな時は、まず私たち親の方から、率直な気持ちを伝えてみることから始めてみるのはいかがでしょうか。

「あなたを育てることができて、本当に幸せでした」「一緒に過ごした時間は、私の人生の宝物です」「大変なこともたくさんあったけれど、後悔は一つもありません」「あなたがいてくれたから、私も成長できました」

こうした気持ちを素直に伝えることで、子どもたちも自分の想いを表現しやすくなるかもしれません。感謝の気持ちには不思議な力があり、伝える人も受け取る人も、両方が温かい気持ちになれるものです。そして、その温かさは家族全体を包み込み、新しい関係性を築いていくきっかけになるのではないでしょうか。

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子育てを通して気づいた愛の本質

長い子育ての旅路を終えて、今だからこそ分かることがあります。それは、あの大変さや苦しさ、時には理不尽に感じた出来事も、すべて深い愛情があったからこそ感じられたものだったということです。

――もし子どもに無関心だったら、あんなにも悩むことはありませんでした。もし心から愛していなかったら、あんなにも必死になることはありませんでした。夜中に熱で苦しむ子どもの看病をしながら感じた不安も、進路で迷う子どもと一緒に悩んだ日々も、思春期の反抗に心を痛めた時間も、すべて愛情の深さの証でした。

そして今、その愛情に対して「ありがとう」と言ってもらえることがあれば、これまでのすべての経験が意味のあるものとして、心の中にしっかりと納まる気がするのです。苦労も喜びも、すべてが愛の物語として完成するような、そんな感覚があります。

子育て卒業後の心のリセットについては、こちらでも詳しく書いています。

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子育て卒業で見えた新しい親子関係

子育て卒業後の今、私たちにできることは何でしょうか。それは、感謝の循環を自分から始めることかもしれません。子どもに「ありがとうの言葉」を求めるだけでなく、まず私たち自身が、子どもたちがいてくれたこと、一緒に成長の時間を過ごせたことに、心からの感謝を持つこと。

そして、その気持ちを恥ずかしがらずに素直に伝えることで、きっと子どもたちからも自然な感謝の言葉が返ってくるはずです。それは強要されたものではなく、心から湧き上がってくる本当の気持ちとして。

親子関係に正解はありませんが、お互いを思いやり、感謝し合える関係性は、きっと双方にとって心地よいものになるでしょう。子育てが終わった今だからこそ始められる、新しい親子関係があるのかもしれません。

「良い親でなければ」という思いを手放すことについては、こちらの記事も参考になるかもしれません。

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おわりに

長い子育ての道のりを振り返って気づいた、シンプルだけれど深い真実。私たち親が本当に求めていたのは、特別な何かではなく、ただ「ありがとう」という温かい言葉だったのです。

それは決して身勝手な願いではありません。愛する人への愛情を認めてもらいたいという、とても自然で人間らしい気持ちです。親も一人の人間として、愛情を注いだことへの小さな承認を求めていたのかもしれません。

もし今、成長した子どもとの関係に何か物足りなさを感じているなら、お互いに感謝の気持ちを素直に伝え合う時間を作ってみてください。照れくさいかもしれませんが、その一歩が新しい親子関係の扉を開いてくれるかもしれません。

――あなたにとって、子育ての一番の宝物は何でしょうか? きっとそれは、お互いを思い合う気持ちそのものなのかもしれません。

そして何より、長い間本当にお疲れさまでした。あなたは素晴らしい親でした。完璧ではなかったかもしれませんが、愛情をもって子どもと向き合い続けたその姿勢は、間違いなく子どもの心に届いています。

そのことを、まずはあなた自身が認めて、自分自身に「お疲れさま、ありがとう」と声をかけてあげてください。その優しさが、きっと家族全体を温かく包んでくれることでしょう。ださいね。

小さな一歩の提案

  • 今日は3行だけ、「あなたに出会えてよかった」とメモしてみる。
  • 次に会えたとき、ひと言だけ「ありがとう」を添えてみる。
  • 帰り道、自分にも「お疲れさま、ありがとう」と声をかける。

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子育てを終えて分かった親の本音。親子の手を取り合う姿に込められた「ありがとう」の気持ち
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この記事を書いた人

当ブログ管理人のかこです。
50代になり、これからの人生をもっと楽しく、豊かに生きたいと思っています。このブログでは、50代からの人生開花をテーマに、日々の暮らしや心のケア、趣味のことなどをシェアしています。

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