50代になって、ふと気づいたことがあります。「私、いつまで全部一人で頑張り続けなければいけないんだろう」と。
──これは、50代を迎えた一人暮らしの女性にとって、よくある“心の声”かもしれません。
一人で背負い続けなくても、大丈夫です
朝起きて、自分の身支度をして、仕事に行って、帰ってきて夕食の準備。親の様子が気になって電話をかけて、子供のことを心配して。そんな毎日を送りながら、ある日鏡を見たら、疲れ切った自分が、そこにいました。
「もう、頑張らなくてもいいんじゃない?」
そう思った瞬間、なぜか涙が出てきました。今まで当たり前だと思っていた「一人で全部やる」ことを手放してもいいんだって、初めて思えたんです。
手放してもいいものが、私たちにはあります
「一人だから完璧でなければ」と思い込んでいませんか?
一人だからこそ、全てを自分でコントロールしなければと思っていました。家のこと、お金のこと、将来のこと。誰かに頼ることは「迷惑をかける」ことだと思い込んでいました。
でも、完璧にできなくても生きていけます。むしろ、完璧を目指して疲れ切ってしまう方が、よっぽど問題です。
「強くあらねば」と自分を縛っていませんか?
離婚を経験すると、周りから「強い人」だと見られることがあります。「一人でもやっていける人」「頼もしい人」と。
その期待に応えようとして、弱音を吐くことを忘れてしまっていませんか?疲れても「大丈夫」、しんどくても『平気』だと言い続けてしまっていませんか?
強がることを手放してもいいんです。疲れたときは疲れたと言っていいし、助けが欲しいときは助けを求めてもいいんです。
「迷惑をかけてはいけない」と思い込まなくていいのです
一人親として子供を育ててきた経験があると、「私がしっかりしなければ」という思いが強くなります。子供が大人になっても、「迷惑をかけてはいけない」と距離を置いてしまうことがあります。
でも、親子は持ちつ持たれつの関係です。あなたが子供を支えてきたように、今度は子供があなたを支えてくれることもあるでしょう。
50代の体が教えてくれた、無理をしない生き方
更年期になって、体が正直になりました。無理をすると、すぐに体に現れてしまいます。若い頃のように「気合いで乗り切る」ことができなくなりました。
更年期の症状が出始めたころから、体はますます正直になりました。
これまでのように無理がきかず、「50代は気合いじゃ乗り切れない」と実感するように。
最初は「情けない」と思いました。でも、今思えば、体が「もう無理しないで」と教えてくれていたんです。
一人だからこそ、自分の体を大切にしなければいけません。倒れてしまったら、代わりはいないのですから
疲れたら休む。しんどいときは手を抜く。それは「怠け」ではなく、自分を守るということ。50代になって、やっとそれが分かりました。
「頑張らない」と決めた、ある一日のこと
ある日、いつものように朝から晩まで動き回って、夜になってソファに座った時、「今日は何もしない」と決めました。
洗濯物は畳まずに置いておきました。夕食は冷凍食品で済ませました。部屋も片付けませんでした
誰に迷惑をかけるわけでもありませんでした。子供は成人し、自分のことは自分でできる。だからもう、自分のペースで生きてもいいはずです。
その時気づいたんです。私が完璧にやらなくても、何も困らない。むしろ、私が無理をしている姿を見て、周りの人の方が心配していたのかもしれません。
親の介護から気づかされたこと
80代の母が要介護になったとき、私は「娘の私がしっかりしなければ」と思いました。兄弟もいますが、「私が一番時間があるから」と、できる限りのことをしようとしました。
でも、3ヶ月で体調を崩しました。そして、ケアマネージャーさんに言われました。「お母さんのことを思うなら、まずあなたが元気でいることが大切ですよ」
その言葉で、目が覚めました。完璧な介護をしようとして自分が倒れてしまったら、結局母に迷惑をかけることになる。
介護をする“娘の立場”として、できる限り頑張りたい。そう思っていましたが、頑張りすぎた結果、体調を崩してしまいました。
「50代の女性が介護と向き合うとき、一番大事なのは“無理をしない”ことだったのです」
できることをできる範囲でやる。それ以上は、プロの力を借りる。兄弟とも分担する。母も「あなたが無理をしているのを見るのが一番辛い」と言ってくれました。
友人との付き合い方が変わってきました
50代になって、友人関係も変わりました。表面的な付き合いが疲れるようになって、本当に心を許せる人との時間を大切にしたくなりました。
以前は「誘われたら断れない」と思っていました。一人だからこそ、人間関係を大切にしなければと。でも、気が進まない集まりに無理して参加して、帰り道で「疲れた」とため息をつくことが多くなりました。
ある時、勇気を出して断ってみました。「今回は遠慮させてもらいますね」と。
すると、本当に大切にしてくれる友人は、そのことで関係が悪くなることはありませんでした。むしろ、「無理しなくていいよ」と言ってくれました。
「人との距離感がしんどい」と感じたとき、無理をしない関係の築き方を見直すことで、心がずっと楽になることがあります。
👉 人との距離を“整える”という選択──50代、ちょうどいい関係の見つけ方
子供との距離から見えてきたもの
子供が社会人になって独立したとき、私は複雑な気持ちでした。一人で育ててきた子供が巣立っていく寂しさと同時に、「これで私の役目は終わった」という安堵感。
子育てが終わった今、少しぽっかりと心に穴が空いたように感じていました。
“母親”という役割を手放したあと、自分はどう生きればいいのか——その問いが心に浮かびました。
でも、子供のことは相変わらず心配で、「ちゃんと食べているか」「体調は大丈夫か」頻繁に連絡を取っていました。
ある日子供に言われました。「お母さん、心配してくれるのは嬉しいけど、もう大人だから大丈夫だよ。お母さんも自分の人生を楽しんで」
その言葉で、ハッとしました。私は子供のことを心配しているようで、実は一人になることの寂しさから、子供に依存しようとしていたのかもしれません。
子供は子供の人生を歩んでいます。私もこれからは、「母親」ではなく「一人の女性」として生きていいんです。
子どもの巣立ちは嬉しくもあり、同時にぽっかりと心に空白が生まれるものです。
👉 子どもが巣立って寂しいあなたへ|心の穴を埋める“自分時間”のつくり方
一人の時間が教えてくれた、私らしい生き方
一人で生きていると、全部自分で決めなければいけません。何を食べるか、どこに住むか、どんな仕事をするか、誰と付き合うか。
最初はその責任の重さに押しつぶされそうになりました。でも、だんだん気づいてきたんです。一人だからこそ、自分らしく生きられるということに。
誰かに合わせる必要がありません。自分のペースで生きられます。自分の好きなものを食べて、好きな時間に寝て、好きなことに時間を使える。
一人であることは、決して不幸なことではありません。むしろ、自由なことなのです。
「頑張らない」は「諦める」ではない
「頑張らない」と言うと、「向上心がない」「怠けている」と思われるかもしれません。でも、そうではありません。
「頑張らない」は、無理をしないということ。一人だからこそ、自分の限界を認めて、身の丈に合った生き方をするということ。そして、完璧でない自分を受け入れるということです。
若い頃は、頑張ることでいろいろなことを乗り越えてきました。でも、50代になって気づいたのは、頑張らなくても解決することがたくさんあるということです。
時間が解決することもあります。人に任せることで、もっと良い結果が得られることもあります。完璧を目指さないことで、かえって物事がうまくいくこともあります。
今の私──「頑張らない私」を認めて生きる日々
今の私は、以前よりずっと楽に生きています。
疲れたときは「疲れた」と言います。できないときは「できない」と言います。助けが欲しいときは「助けて」と言います。
今だからこそ、正直に生きられます。誰かに気を使って、自分の気持ちを隠す必要がありません。
完璧な母親、完璧な娘、完璧な友人。そんなものを目指すのをやめて、ただの「私」でいることにしました。
それは、決して楽な道ではありません。時には孤独を感じることもあります。「私は怠けているんじゃないか」「もっと頑張らなければならないのではないか」と思うこともあります。
でも、そんなときは自分に言い聞かせます。「もう十分頑張ったよ。これからは、あなたらしく生きていいんだよ」と。
頑張らないと決めた夜。
洗濯物を畳まず、冷凍食品を温めて、ゆっくりハーブティーを淹れる。
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深く呼吸して、「今日はこれで十分」と思えるようになる。
自分のペースで生きられる自由──50代からの心地よい暮らし
家族と暮らしていると、ふと忘れそうになるけれど、「自分の時間をどう使うか」は自分で決めていいんだと、最近やっと思えるようになりました。
私は今、息子と愛犬と一緒に暮らしています。
気づけば、日々の暮らしの中に、小さな幸せがたくさんあることに気づきました。
でも同時に、「家族がいるから」と、無意識に自分の気持ちを後回しにしていたこともあったのです。
誰かの機嫌に振り回される必要はありません。
家族のスケジュールに合わせすぎて、自分を犠牲にしすぎる必要もありません。
50代の今だからこそ、自分のペースを大切にしていいのだと思えるようになったのです。
新しい趣味を始めてもいいし、小さな模様替えで気分を変えるのもいい。
ふと「今日は散歩に行こう」と思ったら、愛犬とゆっくり歩く午後が、何より贅沢な時間になったりもします。
これからは、自分のために時間を使ってもいい。
“母”でも“誰かのための自分”でもない、ただの「私」として過ごす時間を、やっと取り戻し始めたのです。
あなたも、もう十分頑張りました──肩の力を抜いていいんです
これを読んでくださっているあなたも、きっと今まで十分頑張ってこられたことでしょう。
家族のために、子供のために、親のために。自分のことは後回しにして、みんなのために尽くしてこられたことでしょう。
でも、もういいんです。もう、一人で全部背負わなくてもいいんです。
完璧でなくても、あなたはあなたの大切な人たちに愛されています。少し手を抜いても、世界は回っていきます。あなたが無理をしなくても、周りの人は案外大丈夫なものです。
むしろ、あなたが楽になることで、周りの人も安心するかもしれません。あなたの笑顔が、みんなを幸せにするかもしれません。
だから、そっと肩の力を抜いてみませんか?深呼吸をして、「今日は頑張らない」と決めてみませんか?
今の時期だからこそ、自分を大切にできるのです。それは、決して悪いことではありません。それは、本当の意味での自立なのです。
これからの人生を、あなたらしく軽やかに
50代は、まだまだこれからです。子育てが終わり、自分の時間ができた今、本当にやりたかったことを始められます。
「完璧じゃなくていい」と思えるようになりました。
今の私は、“頑張りすぎない生き方”を選んでいます。それは決して怠けではなく、“自分を大切にする”ということ。
もしあなたが今、「50代で一人きり、これからの人生が不安」と思っていたとしても、大丈夫です。
あなたがあなたらしく生きていくために、“頑張ること”を手放すという選択があってもいいのです。
頑張らない生き方を選んだからといって、何もしないということではありません。無理をしないで、自分のペースで、自分の好きなことをするということです。
完璧でない自分を受け入れて、一人の時間を楽しんで、本当に大切な人との関係を深めていく。そんな50代があってもいいのではないでしょうか。
あなたは、そのままで十分素晴らしいのですから。
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『人生は心地よく生きていい』ハル・エルロッド著
「もっと頑張らない自分でいい」──そんな気づきをくれる一冊。
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