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更年期のイライラ・涙・不安…『私、壊れた?』と感じたときの心の整え方

更年期の不調に悩む50代女性が頭を抱えている様子。イライラや涙、不安を感じているイメージ写真

「もういや!」と突然キレてしまった後の、あの居心地の悪さ。
「何でこんなことでイライラしてるの?」と自分でも理解できない感情の嵐。
「また食べちゃった…全然お腹が満たされない」という止まらない食欲。
「泣くつもりなんてなかったのに…涙が止まらない」という予期せぬ涙。

50代を迎えた頃から、まるで自分が自分じゃなくなったような感覚に襲われていませんか。心と体のバランスが突然崩れて、毎日がジェットコースターのような気分の浮き沈み。そんな日々を過ごしている方は、きっと私だけではないはずです。

些細なことで子どもに八つ当たりして、その後に押し寄せる罪悪感。夜中にふと目覚めて、気づいたら冷蔵庫の前に立っている自分。「私、どうしちゃったんだろう?」という不安が、毎日のように頭をよぎっていました。

でも、あるとき気づいたのです。これは更年期による「ホルモンの変化」が原因だったということを。そしてそれがわかった瞬間、心にふわりと安堵が広がりました。「ああ、私が悪いわけじゃなかったんだ」って。

「更年期=つらい時期」と思われがちですが、実はそれだけではありません。
心と体が変化するこの時期は、これからの人生をより自分らしく生きるための“準備期間”でもあります。

今回の記事では、

  • 更年期に起こりやすい心と体の変化
  • イライラや不安、食欲の乱れとの付き合い方
  • 少しでも気持ちを楽にするための工夫

について、私自身の経験も交えながらお話ししていきます。
「私だけじゃないんだ」と思えるきっかけになれば嬉しいです。


目次

更年期とは?──50代に起こる心と体の変化

更年期という言葉を聞くと、なんだかとても大げさで深刻なもののように感じてしまいますが、実際はもっとシンプルな話です。女性の体の中で、長年活躍してくれていたエストロゲンという女性ホルモンが、お疲れさまの時期を迎えて、だんだんお休みモードに入っていく。ただそれだけのことなんです。

このエストロゲンって、実はすごく働き者で、肌をふっくらさせてくれたり、骨を丈夫に保ってくれたり、気持ちを安定させてくれたりと、いろんな場面で私たちの体を支えてくれていました。だから、そんな頼もしい存在がお休みに入ると、体のあちこちで「あれ?いつもと違うぞ?」という反応が起きるのも当然のことなんですね。

45歳から55歳頃にかけて、多くの女性がこの変化を経験します。でも人それぞれで、ほとんど気にならない人もいれば、日常がちょっと大変になる人もいる。まるで季節の変わり目に体調を崩しやすい人とそうでない人がいるのと同じような感じです。


更年期の代表的な症状チェックリスト

最近の自分を振り返ってみて、こんなことありませんか?

  • いつもなら気にならないことで、なぜかカーッとしてしまう。家族の何気ない一言にイラっとして、後で「なんであんなに怒ったんだろう」と不思議に思う。
  • 食事を終えたばかりなのに、なんだかまだ物足りない。特に甘いものへの欲求が止まらなくて、「また食べちゃった」と自己嫌悪になる。
  • テレビを見ていて急に涙ぐんだり、小さなことで深く傷ついて、いつまでも引きずってしまう。感情の波が大きくて、自分でもついていけない。
  • 寝つきが悪くなったり、夜中に目が覚めることが増えた。朝起きても疲れが取れていない感じがする。
  • 突然カーッと暑くなって、汗がどっと出る。周りの人は涼しそうにしているのに、自分だけ暑い。
  • なんとなくやる気が出ない、疲れやすい。昨日まで元気だったのに、今日は何もしたくない気分。
  • 漠然とした不安感に襲われることがある。特に理由はないのに、なんだか心配になってしまう。
  • 肩がこったり、頭が重い、関節がなんとなく痛い。これまであまり感じなかった体の不調が増えた。
  • 人の名前が出てこない、何をしようとしていたか忘れる。「もしかして認知症?」と心配になることも。
  • 階段を上るだけで息切れしたり、特に何もしていないのに心臓がドキドキすることがある。

これらは全部、エストロゲンの減少によって起こりやすくなる変化です。
「私の性格が悪くなったのかな」「体のどこかが病気なのかな」と心配になってしまいがちですが、実はホルモンバランスの変化による、ごく自然な反応なんです。


更年期のイライラ・気分の浮き沈みはホルモンバランスの影響

「さっきまで普通だったのに、急にイライラ」
「自分でも、なんで怒ってるのかわからない」
「ちょっとした言葉に涙がボロボロ」

こんな感情の激しい変化に、「私、どうかしちゃったのかな」と不安になることってありますよね。でも安心してください。これには、とてもシンプルで納得のいく理由があるんです。

エストロゲンは、実は脳の中で「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンや、「やる気ホルモン」のドーパミンの分泌をサポートしてくれていました。つまり、エストロゲンが減ると、自然と気持ちが揺れやすくなるのは当たり前のことなんです。

さらに女性は、もともと周りの変化や人の気持ちに敏感。それは長い間、家族や子どもたちを守るために必要だった能力でもありました。そこにホルモンの変化が重なると、感情のスイッチが入りやすくなるのも無理はありません。

だから「こんな私はおかしい」と自分を責めなくて大丈夫。「ああ、ホルモンさんが忙しく働いてくれてるのね」くらいの軽い気持ちで受け止めてみてください。そんな優しい視点で自分を見つめることが、この時期を楽に過ごす第一歩になります。

もしイライラに振り回されてしまうことが多いと感じるなら、こちらの記事も参考にしてくださいね。

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更年期に食欲が止まらない理由と心のケア方法

「さっき食事したばかりなのに、もうお腹すいてる」
「甘いものがやめられない」
「食べてる時だけが安心できる」

更年期になると、なぜかこんな食欲の変化を感じることが多くなります。「私の意志が弱くなったのかしら」と落ち込んでしまいがちですが、これにもきちんとした体の仕組みがあるんです。

エストロゲンの減少は、血糖値をコントロールするインスリンの働きにも影響します。血糖値が不安定になると、体は「エネルギーが足りない!」と勘違いして、「もっと食べて!」という信号を送ってしまうんです。特に、手っ取り早くエネルギーになる甘いものや炭水化物が欲しくなるのは、体の自然な反応なんですね。

それに、ホルモンバランスの変化によるストレスや不安を、無意識のうちに食べることで和らげようとしているのかもしれません。食べ物から得られる一時的な安らぎは、心が「助けて」と言っているサインでもあります。

だから、もし食べすぎてしまった日があっても、自分を責めないでくださいね。「今日は体がそれを必要としてたんだな」と、優しく受け止めてあげる。そんな自分への思いやりが、食欲とも上手に付き合っていくコツだと思います。


更年期の落ち込み・涙はうつ病?違いと安心の考え方

更年期の気分の落ち込みって、時々「これってうつ病かしら?」と心配になるくらい重く感じることがあります。でも実は、更年期による気分の変化には、うつ病とは違う特徴があるんです。

うつ病の場合、気分の重さが一日中、そして何日も続く傾向があります。でも更年期の気分変調は、もっと「波がある」んです。朝は気分が沈んでいても、午後には少し楽になったり。昨日はどんよりしていたけど、今日は何となく調子がいい。そんな風に変動することが多いんです。

それに、完全に何も感じなくなるということは少なくて、落ち込んでいる最中でも、ふとした瞬間に笑えたり、きれいな花を見て心が動いたりする感受性が残っています。家族との何気ない会話で一瞬笑顔になれたり、好きな音楽で少しだけ気持ちが軽くなったり。

こうした特徴は、根本的な病気というよりも、ホルモンバランスの一時的な変化による影響だということを示しています。つまり、「私の性格に問題があるわけじゃない」「深刻な病気じゃない」ということなんです。

悲しくなったり、涙が出たり、やる気がなくなったりするのは、この時期の女性にはよくあること。そんな時は、泣きたい時には思い切り泣いて、動きたくない日には無理をせずに休む。自分の気持ちの変化に優しく寄り添ってあげることが、何より大切だと思います。


更年期を楽に過ごすための毎日のセルフケア習慣

更年期の症状を和らげるために、日々の生活に取り入れられる優しい方法があります。どれも無理をしないで、「今日はちょっとやってみようかな」という気軽な気持ちで始められるものばかりです。

朝のひと時を大切にしてみる。目覚めてすぐに飛び起きるのではなく、ベッドの中で3回深呼吸をして、「今日もよろしくお願いします」と体に声をかけてあげる。そんな小さな習慣が、一日の気分を穏やかにスタートさせてくれます。

食事では、血糖値の急激な変動を避けるために、まずはお野菜から食べ始める。そうすると、その後に食べる炭水化物の吸収が緩やかになって、空腹感も落ち着きやすくなります。「ベジファースト」なんて言うと難しく聞こえますが、サラダやお味噌汁から手をつけるだけの簡単なことです。

散歩も、更年期の味方になってくれます。「運動しなきゃ」と構えなくても、近所をぶらぶら歩いたり、お買い物がてら少し遠回りしたり。外の空気を吸って、季節の変化を感じることで、自律神経も自然と整ってきます。

入浴では、ぬるめのお湯にゆっくり浸かってみる。熱いお湯は交感神経を刺激してしまうので、38度から40度くらいのお湯で、10分から15分。好きな香りの入浴剤を使ったり、キャンドルを灯したりして、自分だけの特別な時間にしてあげてください。

睡眠環境も少し見直してみましょう。寝室を暗くして、スマートフォンは枕元に置かない。代わりに、お気に入りの本を少しだけ読んだり、穏やかな音楽を小さな音で流したり。心地よい眠りへの準備を整えてあげることで、朝の目覚めも変わってきます。

大豆製品を意識して取り入れてみるのもいいですね。お豆腐やお味噌汁、納豆など、日本の食卓には元々大豆イソフラボンが豊富な食品がたくさんあります。「更年期にいい」と思って食べるよりも、「美味しいな」と感じながらいただく方が、心にも体にも優しく作用してくれるはずです。

🛁リラックスタイムにおすすめなのが、アロマの香りで心もほどける クナイプの入浴剤。香りに包まれると、ただのお風呂時間が『ご褒美時間』に変わりますよ。

更年期におすすめのサプリとの付き合い方

最近は、更年期をサポートしてくれるサプリメントもいろいろと出ていますね。大豆イソフラボンやエクオール、GABAやマグネシウムなど、聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。

これらのサプリメントは、確かに多くの女性に愛用されていて、「飲み始めてから調子がいい」という声もよく聞きます。ただ、すべての人に同じように効果があるわけではないし、「これさえ飲めば大丈夫」というものでもありません。

サプリメントは、日々の生活にちょっとした安心感をプラスしてくれる、優しいサポート役として考えるのがちょうどいいと思います。「今日は忙しくて食事が偏りがちだったから、サプリで少し補ってもらおう」「最近疲れやすいから、ビタミンB群に助けてもらおう」。そんな軽やかな気持ちで取り入れてみてください。

大切なのは、サプリメントに頼りすぎないこと。やっぱり基本は、バランスの取れた食事と適度な運動、そして十分な休息です。サプリメントは、そうした基本的な生活習慣をサポートしてくれる「お守り」のような存在として考えてみてくださいね。

実際に私も試してみて心強かったのが エクオールのサプリ。足りなくなったホルモンをサポートしてくれる心強い味方です。

更年期のつらさは一人で抱え込まないで

更年期の症状って、見た目にはわからないので、周りの人に理解してもらいにくいという辛さがありますよね。「そんなに大変なの?」「気にしすぎじゃない?」なんて言われてしまうと、余計に孤独感が増してしまいます。

でも実は、同じような経験をしている女性は、あなたの周りにもたくさんいるんです。日本女性の約7割が更年期症状を経験するって言われているくらいですから、10人いたら7人は何かしら感じているということ。それなのに、みんな「自分だけの問題」だと思って、一人で抱え込んでしまっているんですね。

もし信頼できる同年代のお友達がいるなら、思い切って話してみませんか。「最近なんだか調子が悪くて、もしかしたら更年期かも」って、軽い感じで相談してみる。きっと「実は私も…」という共感の言葉が返ってくると思います。

インターネットでも、更年期女性のための掲示板やSNSグループがたくさんあります。匿名で参加できるものも多いので、まずは他の方の体験談を読んでみるだけでも、「みんな同じようなことで悩んでるんだ」って実感できますよ。

家族にも、更年期がどんなものなのか、少しずつ伝えてみてください。最初は「大げさだな」と思われるかもしれませんが、根気よく説明していくうちに、だんだん理解してもらえるようになります。「今日は体調がちょっと不安定だから、無理しないでね」って声をかけてもらえるだけでも、心がずいぶん軽くなるものです。


婦人科って、実はとても頼りになる場所です

「婦人科に行くのはちょっとハードルが高い」
「更年期ぐらいで病院に行くなんて大げさかな」
そんな風に感じている方、多いのではないでしょうか。でも実は、婦人科は更年期の女性にとって、とても心強い味方になってくれる場所なんです。

婦人科の先生は、女性ホルモンと女性の体の専門家です。更年期についても豊富な知識と経験を持っているので、「最近こんな症状があって…」と相談すれば、「ああ、それは更年期の典型的な症状ですね」と、すぐに理解してもらえます。

血液検査でホルモンの状態を調べることもできるので、「やっぱりホルモンバランスが変化してるんだ」と客観的に確認できると、なんだか安心できます。「私がおかしいわけじゃなかった」って実感できるんですね。

治療方法も、一人ひとりに合わせていろいろな選択肢があります。ホルモン補充療法もあれば、漢方薬もある。「なるべく自然に乗り切りたい」という希望があれば、それに沿ったアドバイスをしてもらえます。「絶対にこの治療をしなければダメ」ということはなくて、自分のペースで選択していけばいいんです。

何より、「更年期の症状で悩んでいるのは当たり前のこと」「一人で我慢する必要はない」ということを、専門家の立場から言ってもらえるのが心強いですね。家族に理解してもらえなくても、婦人科の先生なら必ず理解してもらえます。

初回の相談では、まず詳しくお話を聞いてもらえます。いつ頃から症状が始まったのか、どんなことで困っているのか。必ずしも内診が必要というわけではないので、「恥ずかしいから…」という心配も不要です。


更年期は終わりではなく、新しい人生の始まり

更年期という言葉には、どうしても「終わり」や「衰え」のイメージがついて回りますが、実際にはそうではありません。むしろ、これまでとは違う新しい人生の章が始まる、準備期間のような時期なんです。

確かにエストロゲンは減少しますが、その代わりに月経の煩わしさからは解放されるし、妊娠の心配もなくなります。子育てが一段落している方も多いでしょうし、仕事でも経験と知恵を活かせる立場になっているかもしれません。

更年期の症状は、ある意味で体からの優しいメッセージでもあります。
「そろそろペースを落としてもいいよ」
「自分のことをもっと大切にしてもいいよ」
「無理ばかりしないで、たまには休んでもいいよ」って、体が教えてくれているのかもしれません。

これまで家族のため、仕事のため、周りの期待に応えるために頑張ってきた分、今度は自分自身をもっといたわってあげる番。十分な睡眠を取ること、好きなものを食べること、心地いいことをすること。そんな「自分を大切にする」時間を、もっと増やしてもいいんです。

更年期の症状がつらい時は、「私の体は今まで本当によく頑張ってくれた」「今はちょっと休息が必要な時なんだ」と考えてみてください。自分を責めるのではなく、労わってあげる。そんな優しい気持ちで自分と向き合えたら、きっとこの時期も穏やかに過ごしていけるはずです。

この時期を前向きにとらえたい方には、次のステージに進むためのヒントをまとめた記事もおすすめです。

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更年期を前向きに過ごすための小さな一歩

イライラや過食、突然の涙、気分の落ち込み。「自分が壊れてしまった」と思っていた日々が、実はホルモンの自然な変化による影響だったと知ると、多くの女性が「ホッとした」と言います。「私が悪いんじゃなかった」「おかしくなったわけじゃなかった」って。

更年期は、一人で我慢して乗り越えるものではありません。日々の小さな工夫で楽になることもあれば、サプリメントに助けてもらうこともある。時には婦人科で相談することで、ずっと楽な方法が見つかることもあります。

大切なのは、今の自分の状況を受け入れて、無理をしないこと。そして必要な時には、適切な助けを求めることです。「これくらいで相談するなんて」と思わないで、「自分を大切にするための一歩」として考えてみてくださいね。

もしあなたが今、更年期の症状に悩んでいるとしても、それはあなたの人生が終わりに向かっているのではありません。新しい章の始まりに向けて、体が準備をしているだけ。そしてその準備期間を、できるだけ穏やかに、自分らしく過ごしていくことが何より大切です。

この記事が、今日のあなたの小さな支えになりますように。
明日がちょっとだけ軽く感じられたらうれしいです。

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この記事を書いた人

当ブログ管理人のかこです。
50代になり、これからの人生をもっと楽しく、豊かに生きたいと思っています。このブログでは、50代からの人生開花をテーマに、日々の暮らしや心のケア、趣味のことなどをシェアしています。

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