noteを始めたきっかけと最初のつまずき
「noteって簡単そう」
「誰でも始められるらしいよ」
──そんな言葉を信じて、私がnoteを始めたのは50代になってからのことでした。
書くことは好きだし、日記の延長のように気軽にできると思っていたのです。
ところが実際に始めてみると、想像以上に地道な作業の連続。
「noteって難しい」「初心者の私に続けられるの?」と戸惑いながらも、続けるうちに見えてきたことがありました。
この記事では、50代でnoteを始めた私が感じたリアルな現実と、続ける中で得た気づきや工夫について綴ります。
note初心者の方、続けることに悩んでいる方のヒントになれば幸いです。
最初の頃の甘い考え
noteを始める前の私は、本当に楽観的でした。「文章を書くのは昔から得意だし、日記みたいに思ったことを書けばいいんでしょ?」そんな風に考えていたのです。実際、学生時代は作文が得意でしたし、手紙を書くのも苦手ではありませんでした。
周りの友人からも「あなたの文章、いつも読みやすいから向いてると思うよ」と言われて、すっかりその気になっていました。noteのサイトを見ても、確かに気軽に始められそうな雰囲気でしたし、「誰でも簡単に発信できる」という謳い文句に背中を押されました。
最初の記事は、確かに楽しく書けました。その日あった出来事や感じたことを、まるで日記のように素直に綴って、公開ボタンを押した時の高揚感は今でも覚えています。「これなら続けられそう」と思ったのも無理はありません。
「今日は久しぶりに友人と会った」「庭の花が咲いた」「美味しいケーキを食べた」そんな日常の小さな出来事を、思うがままに書いていました。まさに公開日記のような感覚で、気負わず自然体で書くことができていたのです。
他の人のnoteを見て感じた違和感
しかし、2記事目、3記事目と書き進めていくうちに、だんだんと現実の厳しさが見えてきました。
きっかけは、他の人のnoteを読み始めたことでした。「同じようにnoteを書いている人はどんなことを書いているのだろう」と興味を持って、人気の記事やおすすめの記事を読んでみたのです。
すると、私が書いていた日記のような記事とは全く違う世界が広がっていました。専門的な知識を分かりやすく解説する記事、深い洞察に満ちたエッセイ、読者を引き込む巧妙なストーリーテリング。どれも完成度が高く、読み応えがありました。
「あれ、私が書いているのって、これでいいの?」という違和感が心の中に芽生えました。私の「今日は洗濯物がよく乾いた」というような日記を、果たして誰が読みたいと思うのでしょうか。
その時初めて、noteは単なる日記帳ではなく、読者に価値を提供する場所だということに気づいたのです。でも、それに気づいた瞬間、今度は「何を書けばいいのか分からない」という新たな壁にぶつかりました。
note初心者が直面する壁とは?
まず、「何を書けばいいのか分からない」という壁にぶつかりました。1記事目は勢いで書けましたが、継続するとなると話は別です。毎日の生活の中で、果たして他の人が読んで面白いと思えるネタがそんなにあるのでしょうか。
「今日は洗濯物が乾いた」「スーパーで卵が安かった」──そんな日常の中に、noteで書くべき”何か”を見つけるのは意外に難しい。ありふれた出来事を、読み手に届ける”価値ある言葉”へと昇華させるには、想像以上の時間と工夫が必要だったのです。
そして、記事を書く時間の確保も思った以上に困難でした。家事や仕事、家族との時間を考えると、まとまった時間を作るのは本当に大変です。「ちょっとした空き時間にサクッと書けるでしょ」という甘い考えは、完全に間違いでした。
読まれない記事と向き合う日々
さらに心が折れそうになったのは、記事を公開しても思うように読まれないことでした。最初の頃は、「書けば誰かが読んでくれる」と単純に考えていました。でも現実は、スキやコメントがつくことは稀で、アクセス数も思うように伸びません。
「私の文章、つまらないのかな」「誰も興味を持ってくれないのかな」と、だんだんと自信を失いそうになります。書くことが好きだったはずなのに、いつの間にか「読まれる記事」を意識するあまり、書くことが苦痛になってしまった時期もありました。
他の人の人気記事を見ては、「どうしてこんなに上手に書けるんだろう」と落ち込んだり、「私にはこんな経験はない」と比較して落ち込んだり。note疲れという言葉があるのも、よくわかります。
note運営は想像以上に手間がかかる?
noteを続けていく中で気づいたのは、これが本当に地道な作業の連続だということです。
まず、記事を書く前の準備段階から始まります。何について書くか考えて、構成を練って、タイトルを決めて。そして実際に文章を書き始めても、何度も書き直しをして、読み返しをして、誤字脱字をチェックして。
「気軽に書く」はずが、気がつくと一つの記事に2時間も3時間もかけている自分がいました。それでも満足のいく仕上がりになることは少なく、「もっと上手に書けたらな」と思うことばかりです。
公開した後も、反応をチェックしたり、他の人の記事を読んで勉強したり。note運営は、想像していた以上に時間と労力を要する作業でした。
それでも続けている理由
では、なぜこんなに大変なのに続けているのか。それは、この地道な作業の中にも、確実に得られるものがあるからです。
文章を書く力は、明らかに向上しました。最初の頃の記事を読み返すと、自分でも「下手だな」と思うほどです。でも今は、少しずつですが、読みやすい文章を書けるようになってきました。
そして何より、同じようにnoteを書いている人たちとの出会いがありました。年齢も職業も違う人たちですが、文章を通じて心を通わせることができる喜びは、何物にも代えがたいものです。
たまに届くコメントや、スキをくれる人たちの存在が、私を支えてくれています。「この記事、心に響きました」「私も同じことを感じていました」そんな声をいただくと、苦労して書いた甲斐があったと思えるのです。
続けることに迷ったとき、「上手に書かなくていい。ただ、思ったことを言葉にすればいい」──そんな言葉に出会って、少し気が楽になったのを覚えています。
50代でnoteを始めた理由とそのメリット
50代でnoteを始めることについて、最初は「今さら」という気持ちもありました。でも実際にやってみると、この年齢だからこそ書けることがあると気づきました。
人生経験を重ねてきた分、若い頃には気づかなかった視点で物事を見ることができます。子育てや仕事、人間関係で培った経験は、確実に文章に深みを与えてくれます。
また、時間的な制約がある中で工夫しながら続けることで、効率的に文章を書くスキルも身につきました。限られた時間の中で、言いたいことを簡潔にまとめる力は、若い頃よりも身についているかもしれません。
noteを続けるコツ
半年間続けてきて学んだことは、「完璧を求めすぎない」ということです。最初の頃は、他の人の記事と比較して落ち込んでばかりでしたが、今は「自分らしい文章」を書くことを心がけています。
読者数やスキの数にとらわれすぎず、まずは自分が書きたいことを書く。そして、少しずつでも継続すること。これが一番大切だと思います。
毎日書かなくても、週に一回でも、自分のペースで続けることが大切です。無理をして燃え尽きてしまうより、長く続けられる方が結果的に良い文章が書けるようになります。
読者との距離感
noteを続けていて感じるのは、読者との距離感の大切さです。最初は「みんなに読んでもらいたい」と思っていましたが、今は「同じような経験をした人に届けばいい」と考えるようになりました。
万人受けする記事を書こうとすると、結局誰にも響かない内容になってしまいがちです。でも、自分の経験や感情を素直に書くことで、同じような境遇の人の心に響く文章が書けるのだと思います。
50代の女性として、同世代の悩みや喜びを共有できる場として、noteを活用していきたいと思っています。
継続することの価値
「noteって楽?」と聞かれたら、正直に「全然楽じゃない」と答えます。でも、「やってよかった?」と聞かれたら、迷わず「はい」と答えます。
継続することで見えてくる景色があります。文章力の向上はもちろん、自分の考えを整理する力、人との繋がりを作る力、そして何より「自分にもできるんだ」という自信。
これらは、楽をして得られるものではありません。地道な作業を積み重ねることで、初めて手に入れることができる宝物だと思います。
これからnoteを始める人へ
もしこれからnoteを始めようと思っている人がいたら、「楽じゃない」ということを最初に伝えたいと思います。でも同時に、「それでも価値がある」ということも伝えたいのです。
完璧な文章を書こうとしなくても大丈夫です。最初は読者が少なくても大丈夫です。大切なのは、自分の言葉で、自分の経験を、素直に表現することです。
そして、継続すること。一歩ずつでも前に進んでいけば、きっと今は想像できないような景色が見えてくるはずです。
50代の私でもできたのですから、年齢は関係ありません。「書いてみたい」という気持ちがあるなら、ぜひ挑戦してみてください。楽ではありませんが、それ以上の価値があることを、私は保証します。
noteを続けて2か月。まだまだ学ぶことはたくさんありますが、これからも自分らしい文章を書き続けていきたいと思っています。同じような思いを持つ人たちと、文章を通じて心を通わせていけたら、こんなに嬉しいことはありません。
noteには、そんな出会いがきっと待っています。
📝 noteを続ける中で、私が取り入れてよかったモノたち
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姿勢がラクになるだけで、noteを書くのも続けやすくなりました。
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