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50代女性のための「物を大切にする暮らし」|使ってこそ輝くモノとの関係

ハンガーに並んだ大切な服。50代女性の丁寧な暮らしと、物を大切にする収納風景
目次

物を大切にするって、どういうこと?

──50代の今だからこそ気づけた本当の意味

毎回この言葉にグッときます。物と向き合うたびに、物に対して思う言葉です。

物は使われるために生産されて、わたしたちが使ってあげることが一番喜んでくれることだと思うのです。「物を大切にする」この言葉は、単に物を長持ちさせることだけを意味するわけではありません。物に対する感謝の気持ちを込めて、使い、手入れし、時には修理しながら、自分の生活に役立てることが「物を大切にする」という本当の意味だと思っています。

わたしたちにとって、この考え方はこれまでの数々の経験から深く共感できるものではないでしょうか?

50代を迎えて、人生の折り返し地点に立った今、様々なことに新たな視点を持つようになりました。健康や家族、仕事、趣味、そしてこれまでの経験から得た知恵を大切にすることで、より深い充実感を感じられるようになった気がします。

そんな中で気づいたのは、「物を大切にする心」が、実は私たちの幸福度や対人関係に驚くべき良い影響を与えるということです。物を大切にすることは、決して物質的なことにとどまらず、自分自身や周囲の人々、さらには自分の生活全体に大きな恩恵をもたらすのです。

今回の記事では、片づけや断捨離が話題になって久しいけれど、「本当に物を大切にする」ってどういうこと? そう問いかけながら、50代になった今こそ感じていることを綴ります。


物に宿る思い出と50代女性の感性

物を大切にするというのは、物に込められた思い出を大切にすることでもあります。

わたしは、ある程度の年月を重ねてきた分、物にはそれぞれの背景やストーリーを重ねてしまいます。子供が使っていたおもちゃ、旅行先で買ったお土産、お気に入りの小物たち。こうした物には、ただの「物」としての価値だけでなく、人生の大切な瞬間が刻まれています。

だからこそ、その物を大切に使うことは、過去の自分や家族とのつながりを大切にすることにもつながっていくのだと思うのです。

あの時、娘が大切に抱いていたぬいぐるみ。今では部屋の片隅に置かれていますが、時々手に取ると、あの頃の娘の笑顔がよみがえってきます。物は単なる物質ではなく、時間と記憶を運んでくれる大切な存在なのです。

母から受け継いだ古い茶碗。少し欠けているけれど、母の手の温もりを感じるような気がして、特別な日には必ずこの茶碗でお茶をいただきます。物を通して、亡くなった母との会話が続いているような、そんな温かい気持ちになるのです。

新婚時代に二人で選んだ食器セット。当時は背伸びして買った高価な物でしたが、今では家族の団らんを支えてくれる大切な仲間です。時々、夫と「この食器、もう何年使ってるかしら」と話しながら、共に歩んできた年月を振り返ることがあります。


物を使い続けることで暮らしが豊かになる理由

「物を大切にする」とは、ただ保存しておくことではなく、実際に使っていくことなんだと思っています。

物が本来の用途で活躍することで、物そのものの「命」を延ばすことができるのです。たまに放っておいたり、色褪せたり、劣化したりすることもありますが、使うことでむしろ物が「生き生きとする」ことだってありますよね。

例えば、毎日の食事を作る包丁。研いで使えば使うほど、愛着がわき、料理には手放せないアイテムになります。包丁を研ぐ時間も、なんだか物との対話のような気がして、心が落ち着くのです。「今日もありがとう」と心の中で呟きながら、丁寧に研いでいると、包丁も嬉しそうに光るような気がします。

クローゼットに眠っているお気に入りの洋服やバッグも、シーズンごとに取り出して使ってあげることで、色あせることなく、物に対して新たな価値が生まれます。「今日はあなたの出番よ」と声をかけながら、久しぶりに袖を通すお気に入りのブラウス。鏡の前でくるりと回ってみると、なんだかその服も喜んでいるような気がするのです。

靴やバッグには定期的にクリームを塗ったり、拭き掃除をするだけでも、長く使い続けられるようになります。革製品のお手入れをしている時間は、まるで物との会話の時間。「お疲れさま」「いつもありがとう」と心の中で話しかけながら、丁寧にクリームを塗り込んでいく。そんな時間が、なんとも愛おしく感じられるのです。


修理して愛着を深める50代の丁寧な暮らし

最近、壊れた物をすぐに捨ててしまっていませんか?
壊れた物を修理して使うのは、少し手間がかかるかもしれませんが、その分大きな喜びと感動が待っています。

使っているうちに少し壊れた部分や擦り切れた部分が出てきても、それを修理して使い続けることには大きな意味があると思っています。

わたしは物を修理して使うという文化に触れてきた世代でもある故のことかもしれませんが、壊れた箇所を修理することにより、物に対する愛情がより一層深まりますし、修理した物が再び使えるようになった時の達成感や満足感は格別なのです。

壊れた物を修理して使うのは、少し手間がかかるかもしれませんが、その分大きな喜びと感動が待っています。

愛用の靴のヒールが壊れた時、靴修理店に持ち込んで直してもらいました。「この靴、とても良い革ですね。大切に履かれてるのがわかります」と職人さんに言われた時の嬉しさといったら。修理から戻ってきた靴は、まるで新しい命を吹き込まれたかのように輝いて見えました。

家具の一部が壊れた時も、息子と一緒に木工で補修を試みました。不器用な二人の作業は時間がかかりましたが、「ここはこうしよう」「こっちの方が良いかも」と相談しながら進める時間が、なんとも楽しいひと時でした。完璧ではない仕上がりですが、自分たちの手を加えることで、その家具への愛着はより深くなりました。

古いミシンが調子悪くなった時、「もう買い替え時かしら」と思いましたが、近所の電気屋さんに相談してみることにしました。「このミシン、良い機種ですよ。部品を替えればまだまだ使えます」と言ってくださって、修理してもらいました。戻ってきたミシンは、以前よりもスムーズに動くようになって、「ありがとう」と言いたくなりました。

「片づけが苦手」という言葉に、どこか自分を責めてしまう気持ちがあるのなら、ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。
片づけが苦手な50代女性へ|心が整う「自分を責めない整理術」


物を減らして本当に大切な暮らしを始める

物を大切にするということは、無駄に物を増やさず、必要なものを本当に大切に使うことに繋がっていきます。

過去に買ったものが増えてきて、どれを残すべきか悩んでいる方も多いかもしれません。しかし、「物を大切にする」という視点で見直してみると、本当に必要なもの、愛用しているものが浮き彫りになり、無駄なものを減らすことができるかもしれません。

物を整理する際、ただ捨てるのではなく、どの物が本当に自分にとって大切か、日々の生活でよく使うかを見極めてみる。その中で、長年使ってきた物が見つかれば、それをより大切にし、修理したり手入れしたりすることで、シンプルで充実した暮らしを実現できることを実感しています。

先日、押し入れの奥から出てきた古いアルバム。デジタル化が進んで、最近は見ることも少なくなっていましたが、久しぶりにページをめくると、懐かしい写真がたくさん。「この写真の時は…」と一枚一枚に思い出が蘇ります。デジタルも便利ですが、こうして手に取れる形の思い出も大切にしたいと思いました。

たくさんあった食器も、本当によく使うものだけを残すことにしました。特別な日用の食器と、普段使いの食器。それぞれに役割があって、どちらも大切な存在です。数は減りましたが、一つ一つの食器への愛着は深くなりました。

洋服も同じです。流行を追って買った服よりも、長年愛用している定番の服の方が、結局よく着るものです。クローゼットがすっきりすると、毎朝の服選びも楽になりますし、お気に入りの服を着る頻度も高くなります。

物を手放すことに迷いや不安を感じる方は、こちらの記事もぜひご覧ください。心と暮らしの整理が、人生の豊かさにつながるヒントが見つかるかもしれません。
断捨離で人生が変わる?物を減らすことで見えてきた、心と暮らしの豊かさ


「物を大切にする暮らし」が人生にもたらす良い変化

最近、壊れた物をすぐに捨てていませんか?
最初はうまくいかなくても、「直してみよう」と思って向き合う時間が、物との関係を深めてくれるような気がするのです。

50代を迎えて、さまざまなことに対して新たな視点を持つようになった今、「物を大切にする心」が、実は私たちの幸福度や対人関係に驚くべき良い影響を与えることに気づきました。

物を大切にすることは、決して物質的なことにとどまらず、自分自身や周囲の人々、さらには自分の生活全体に大きな恩恵をもたらすのです。

たとえば、ひとつの物を長く使い続けることで、「自分はこれを選んだ」という満足感が育ち、ものへの愛着が日々の小さな喜びになります。さらに、修理をしたり、手入れをしたりする時間を通じて、自分と向き合う穏やかなひとときが生まれます。

また、物を大切にする暮らしをしていると、自然と人との関わり方も変わってくるように感じます。使い捨てではなく、丁寧に接する姿勢は、相手に対してもやさしさや思いやりとしてあらわれるのではないでしょうか。

あなたも最近、「これからは物も人も、大切にしていきたい」と感じる瞬間はありませんか?

そんな小さな意識の変化が、やがて人生全体にやさしさや豊かさを広げてくれる──それが「物を大切にする暮らし」の本当の力なのかもしれません。


物を大切にすることの本当の意味

物を大切にすることは、単に「壊さないように扱う」といった表面的なことだけではありません。これまでの人生で積み重ねた経験から、物に対する価値観も変わってきていますよね。

物の背景にあるストーリーを理解すること

長年使っている家具や家電、子どもの頃から大切にしている本など、それぞれの物には時間や思い出が込められています。それらを大切にすることは、物を「所有する」こと以上に、「その物とともに過ごしてきた時間を尊重する」という意味が含まれています。

祖母の形見の指輪を見るたび、祖母の優しい笑顔を思い出します。指輪そのものの価値以上に、祖母への愛情と感謝の気持ちが込められた大切な宝物です。時々、その指輪を身につけて外出すると、祖母が一緒にいてくれるような気持ちになります。

物に感謝する心

長年使ってきた物は、私たちの生活を支えてくれてきた存在です。その物に感謝することで、自然と日々の生活に対して前向きな気持ちが湧いてきます。物を無駄にせず、丁寧に使うことで、物に対する感謝の気持ちが深まり、無駄のない生活が送れるようになります。

朝のコーヒータイム。お気に入りのマグカップで飲むだけで、不思議と心が落ち着くものです。長く使っていると、小さな傷さえ愛おしく感じてきます。

最近は、保温性が高くて、見た目もかわいいものが多くて嬉しいですね。
たとえばこんなマグなら、使うたびに心がほっと和みます。
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「今日も一日、がんばろう」とそっと背中を押してくれるような、そんな存在かもしれません。


物を大切にすると人を大切にできる理由

物を大切にすることで、人との関わり方にも良い影響を与えることができると感じています。特に50代になると、家族や友人、仕事仲間とのつながりがさらに大切に感じられることが多いかもしれません。

物の価値を理解することが人への思いやりに繋がる

物を大切にするということは、その物の価値を理解し、扱い方に気をつかうことです。この態度が、他人に対しても同様に表れます。人にも丁寧に接するようになり、コミュニケーションや人間関係が円滑に進むことが多くなります。

友人から借りた本を読み終えた時、しおりを挟んで丁寧に返します。その本に込められた友人の気持ちを大切にしたいから。友人も「きれいに読んでくれてありがとう」と喜んでくれて、そんな小さなやり取りが友情を深めてくれるような気がします。

物を大切にする心が礼儀や思いやりを育む

50代では、家族や友人、同僚、あるいは親しい人々との関係がさらに重要になります。物を大切にする心は、人との接し方にも反映され、「思いやり」や「感謝」という形で周囲にも良い影響を与えます。

娘が帰省した時、母の日にくれた花瓶を大切に使っていることを見せてあげます。「まだ使ってくれてるの!」と娘が喜ぶ顔を見ると、物を大切にすることが、人との絆を深めることにもつながるのだと実感します。


物を大切にすることが幸福度を高める理由

物を大切にすることが、直接的に幸福感にどうつながるのでしょうか?日々の生活の中で感じることがあります。

シンプルな生活が心のゆとりを生む

物を大切にし、無駄にしないことが、結果的にシンプルで整然とした生活を作り出します。物が少なくても、それを丁寧に使い続けることで、物質的な過剰感に囚われず、心のゆとりが生まれます。こうした生活が、ストレスを減らし、日々の満足感や幸福感を高めることに繋がります。

以前は「あれも欲しい、これも欲しい」と思うことが多かったのですが、今では「今あるものを大切に使おう」という気持ちが強くなりました。新しいものを買うときも、本当に必要かどうか、長く使えるかどうかを考えるようになって、買い物への罪悪感もなくなりました。

持ち物に対する満足感が、自己肯定感を高める

「物を大切にする」という行動は、自分自身の価値観を尊重することでもあります。物を使いこなすことができる自分に対して、満足感を得ることができ、自己肯定感が高まります。自己肯定感が高まることで、ポジティブなエネルギーが生まれ、より充実した毎日を送ることができます。

古いけれど手入れの行き届いたバッグを持っている時、「私らしいな」と思います。流行を追わず、自分の価値観を大切にしている自分を肯定的に感じられるのです。


物を大切にすることが対人関係を円滑にする

物を大切にすることは、直接的に対人関係にも良い影響を与えます。

気配りと感謝の気持ちが伝わる

物を大切にしている姿勢が、他人に対しての気配りや感謝の気持ちを自然と伝えることができます。例えば、家族へのちょっとした贈り物や、長年使っている家電を大切に使うことで、周囲にも自分の思いやりを示すことができます。

息子に贈ったネクタイを、大切に使ってくれているのを見ると嬉しくなります。物を通して、家族への愛情が伝わっているような気がするのです。

持ち物に込められた思いが人間関係に深みを与える

物を大切にすることで、生活の中で生まれた「思い出」や「歴史」を大事にでき、結果として人間関係も深くなるでしょう。たとえば、家族や友人と過ごした時間が詰まった物を大切にすることで、周りとの絆が強く感じられます。

友人たちと旅行した時に買ったお揃いの小物。それぞれが大切に使っていることを知ると、友情の絆を感じます。物を通して、人とのつながりを大切にしていることが伝わるのです。


50代女性が子や孫に伝えたい物への想い

50代になって強く思うのは、この「物を大切にする心」を次の世代にも伝えていきたいということです。

物と時間を大切にする価値観

便利な時代だからこそ、物の価値を理解し、時間をかけて物と向き合うことの大切さを伝えたいのです。新しいものを次々と買い替えるのではなく、一つの物を長く大切に使う喜びを知ってもらいたい。

娘が「お母さんのバッグ、古いのになんでまだ使ってるの?」と聞いてきた時、「このバッグとの思い出がたくさんあるから、手放せないのよ」と答えました。最初は理解できなそうでしたが、私がバッグのお手入れをしている姿を見て、少しずつ物を大切にすることの意味を理解してくれているようです。

修理することの価値

現代は壊れたら捨てて新しいものを買う、という風潮がありますが、修理して使い続けることの価値を伝えたいと思います。修理することで物への愛着が深まり、物を大切にする心が育まれます。

息子の学習机の引き出しが壊れた時、一緒に修理しました。「買い替えた方が早いよ」と言う息子に、「でも、この机で君が勉強してきた時間は買えないでしょう?」と話しました。修理している間、息子との会話も弾んで、良い時間を過ごせました。

感謝の気持ちを表現すること

物に対して「ありがとう」と言える心を育てたいと思います。物は私たちの生活を支えてくれている大切な存在だから。

食事の後、「今日もおいしい料理をありがとう」と食器に向かって心の中で呟きます。孫がそんな私の姿を見て、「おばあちゃん、何してるの?」と聞いてきた時、「お皿さんにありがとうって言ってるのよ」と答えると、孫も真似をして「ありがとう」と言ってくれました。


おわりに:物との豊かな関係性

50代に差し掛かり、人生の折り返し地点に立つことによって、様々なことに新たな視点を持つようになりました。健康や家族、仕事、趣味、そしてこれまでの経験から得た知恵などは自分自身の宝物です。

その宝物を大切にすることで、より深い充実感や満足感を感じられるようになります。そんな中でも「物を大切にする心」という気持ちは、実は私たちの幸福度や対人関係に驚くべき良い影響を与えることがあるのだとこの歳になり気づきました。

決して物としての存在だけではなくて、自分自身や周囲の人々、さらには自分の生活全体に大きな恩恵をもたらしたりもする。ただ単に物を取っておくのではなくて、日々の生活の中でしっかりと使ってあげて、手入れをし、修理をしながらその物に愛情を注ぐことで、物に込められた思い出を大切にすることや、物を次の世代に引き継ぐことができる貴重な存在と認識できるのではないでしょうか?

毎朝、お気に入りのマグカップでコーヒーを飲みながら、「今日もよろしくお願いします」と心の中で挨拶する。そんな小さな習慣が、一日を豊かにしてくれます。

夜、一日使った物たちを片付けながら、「今日もありがとう」と感謝の気持ちを込める。そんな時間が、心を穏やかにしてくれます。

物を修理している時間、お手入れしている時間は、物との対話の時間でもあります。慌ただしい日常の中で、そんな静かな時間を持つことの大切さを、50代になって改めて感じています。

「物を大切にする」とは、物との関わり方に深い意味を持たせることが、わたしたちの生活をより豊かにするということ。今一度、自分の周りの物を見直して、その大切さを再認識し、使ってあげることから始めてみませんか?

きっと物たちも、私たちの気持ちを感じて、より長く、より美しく、私たちの生活を支えてくれることでしょう。そして、そんな物たちとの豊かな関係性が、私たちの人生をより深く、より温かいものにしてくれるはずです。

お気に入りの服を見つめる50代女性。シンプルライフの中で、物と丁寧に向き合うひととき
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この記事を書いた人

当ブログ管理人のかこです。
50代になり、これからの人生をもっと楽しく、豊かに生きたいと思っています。このブログでは、50代からの人生開花をテーマに、日々の暮らしや心のケア、趣味のことなどをシェアしています。

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