「私って、何が好きだったっけ?やりたいことって何だろう?」
ふとしたとき、そんなことを考えることがあります。
おいしいものを食べてるときも、ぼーっとお風呂に浸かってるときも、ふと心にぽつりと浮かぶ不思議な問い。
昔は、好きなこともやりたいこともたくさんありました。
新しい趣味を始めては夢中になり、少し飽きたら次へ。そんな風に“動きながら見つけていた”ような気がします。
でも今は、気力も体力も、昔ほどじゃない。
仕事と家事に追われ、1日があっという間に過ぎていく中、「あれ?私、何がしたかったんだっけ?」って思うようになりました。
「やりたいことがない」は悪いことじゃない
50代は、人生の折り返し地点を少し過ぎて、また違うステージへ向かうタイミング。
子育てが一段落して、ふと時間ができたとき。
会社でのポジションが変わったとき。
なんとなく自分の未来を考える余裕ができたとき。
そんなときに、「やりたいことがわからない」と感じるのは、実はとっても自然なことです。
でもね、それを“空白”や“虚無”として捉える必要はないんです。
それって、むしろ“これからを自由に描ける”っていうチャンスなのかもしれません。
やりたいことは焦って見つけなくていい
よく、「自分のやりたいことを見つけよう!」というメッセージを目にします。
でも、見つけられないとなんだか置いてけぼりな気持ちになって、余計に焦ってしまったりしませんか?
大丈夫。それってあなただけじゃないです。
やりたいことは、探せばポンと見つかるものでもないし、「これだ!」と突然ひらめくことも少ない。
それは、**“じっくり育てるもの”**なのかもしれません。
自分を知ることから始めよう
「やりたいことがない」と感じているときほど、自分自身と向き合ってみるチャンスです。
いきなり何かを始めようとしなくてもOK。
まずは、「自分がどんな人間なのか」を知ってみませんか?
過去を振り返る
・子どもの頃、夢中になった遊びは?
・10代、20代のころ好きだったことは?
・最近、楽しかった瞬間はどんなとき?
意外と「昔のわたし」が、今のヒントを持っていることって多いんです。
他人から褒められたことを思い出す
・「字がきれいだね」
・「話を聞くのが上手だよね」
・「センスあるね~!」
自分では当たり前だと思っていたことが、他の人から見たら立派な“強み”かもしれません。
自分の価値観を整理する
・自由な時間を大事にしたい?
・人の役に立つことが好き?
・自然の中で過ごすのが落ち着く?
何を大事にして生きたいかを知ると、「あ、これやってみたいかも」と感じるものが見えてきます。
小さな“おためし”を始めてみる
「いきなり習い事に通うのはハードルが高い」
「旅行?それどころじゃない!」
──そんな風に感じる方にこそ、おすすめしたいのが“おためし感覚”です。
たとえば、
- 図書館で気になる本を1冊読んでみる
- 昔の趣味道具を引っ張り出して触ってみる
- YouTubeで「初心者向け○○」を検索してみる
- 散歩コースを変えてみる
- 近所のカフェで1人時間を過ごしてみる
「やりたいこと」って、大げさなことじゃなくていいんです。
むしろ、日常のちょっとした変化や挑戦の中に、ヒントが隠れていることの方が多いんですよね。
やりたいことがなくても、人生は楽しめる
ここが大事なポイントです。
やりたいことが「ない今」も、ちゃんと意味があるし、価値がある。
何かを見つけようと頑張る自分も素敵だけど、
何もしない時間を持つことだって、心にはとっても大切な栄養です。
・おいしいご飯を食べる
・お気に入りのカップでコーヒーを飲む
・愛犬とのんびり昼寝する
・今日の天気が気持ちいいな、と感じる
こんな何気ないひとときにこそ、幸せって潜んでるんですよね。
他人と比べない、自分のペースを信じて
SNSを見ると、キラキラした“やりたいことを持ってる人”が目につきます。
ついつい「私って何もしてないな…」と感じてしまいがち。
でも、その「何もしてない時間」も、立派な人生の一部です。
他人は他人、自分は自分。
比べたって、疲れるだけ。
“今のわたし”のままで、ちゃんと愛されていい存在なんです。
おわりに|やりたいことは、あなたの中にちゃんとある
結局のところ、「やりたいこと」は外にあるものじゃなく、自分の心の中にあるものなんですよね。
焦らなくていい。
無理に見つけなくていい。
でも、自分に優しくなって、自分の声を少しずつ聞いてあげてください。
そうしているうちに、「あ、これ好きかも」って思える瞬間が、ふと訪れるかもしれません。
50代からの人生は、まだまだこれから。
新しいスタートラインに立てるって、実はすごくワクワクすることかもしれませんよ。
どうか、今日のあなたの時間が、ちょっとだけ優しく、ちょっとだけ楽しくなりますように。
かこ

アラフィフ世代の自分らしいスタイルとは?


