【はじめに】お金が嫌いだったあの頃の私へ
「お金の話なんて、下品で嫌い」
そんなふうに思っていたのは、ほんの数年前の私です。
でも今の私は、違います。
お金のことを学び、正しく向き合うようになって、生活も気持ちもガラリと変わりました。
「お金って、ただの道具なんだ」
「上手につきあえば、人生の可能性を広げてくれるんだ」
今ならそう思えます。
この記事では、お金嫌いだった私が、どうやってお金と仲直りし、人生を立て直せたのかをお話しします。もし今、過去の私と同じように「お金が苦手」「お金のことを考えると不安になる」と感じている方がいたら、きっと何かのヒントになるはずです。
「お金は怖いもの」だと思い込んでいた頃
私が本格的に「お金嫌い」になったのは、離婚を経験したときでした。
離婚を決意したのは、子どものこと、自分の人生、いろいろ考えた末のこと。でも、それと同時に私を襲ったのは――「経済的な不安」でした。
専業主婦として過ごしていた私は、まともな収入もなく、社会とのつながりも薄れていました。
貯金は心もとない。毎月の生活費は、あっという間に底をついていきました。
「どうしよう」
「明日の生活費すら不安」
「働きに出たくても、スキルがない」
そんな不安が毎日押し寄せ、いつしか私は「お金=不安」「お金=敵」だと感じるようになっていきました。
通帳の残高を見るたびに、心がざわつき、ATMの前で涙が出そうになる。
請求書の封筒を見るだけで、胃がキリキリする。
お金のことを考えるのが嫌で、いつしか「見て見ぬふり」をするようになりました。
“お金嫌い”がもたらした生活の悪循環
「お金が嫌い」だと思いながら生活すると、どうなるか。
答えは簡単です。
【さらにお金に困るようになります】
お金の管理をしない → 無駄遣いが増える
現実から目をそらす → 請求書を放置して延滞
何とかしなきゃと思っても → 怖くて行動できない
お金に対してネガティブな感情ばかり抱えていた私には、「家計を立て直す力」も、「知識を学ぶ意欲」も、まるでありませんでした。
「なんで私だけ、こんなに苦しいの?」
「もっと収入のある人と結婚していたら…」
そんな他人と過去への恨みごとばかりが頭を支配していました。
でも、変わらない現実。
どんなに愚痴っても、泣いても、誰も助けてはくれない――。
離婚直後、お金と向き合わざるを得なかった日々
離婚が成立した日の夜、私は、がらんとした部屋にひとりぽつんと座っていました。テーブルの上には、養育費の取り決め書類と、今後の生活費の試算を書いたメモ。なんだか現実味がなくて、ぼーっと天井を見上げていたのを覚えています。
それまで「お金のことなんて、なんとかなる」と思っていた私が、その日初めて「なんとかならないかもしれない」と感じた瞬間でもありました。
翌日、ATMで通帳を記帳したときの数字に、思わず「これでどうやって暮らすの?」と心の中で叫びました。見慣れない数字に怖くなって、そのまま機械の前で固まってしまったんです。
だけど、不思議なもので、「もう誰も頼れない」と思ったら、反対に「自分が変わるしかない」と腹が決まりました。怖さよりも、悔しさや「見返してやりたい」という気持ちのほうが強くなっていったのです。
転機は「一冊の本」との出会いだった
そんなある日、書店でふと手に取った一冊の本。
その本は『ユダヤ人大富豪の教え』(本田健著)という本です。
『ユダヤ人大富豪の教え』にはこんな内容が書かれていました。
「お金を嫌っている人のところに、お金は寄ってこない」
ドキッとしました。
まるで私のことを見透かされたようで、しばらくそのページを開いたまま、動けませんでした。
そうか…私は「お金が嫌い」と言いながら、本当はずっと、お金に愛されたかったのかもしれない。
この一文をきっかけに、私は少しずつ「お金との向き合い方」を変える決心をしました。
お金との「仲直り」は、小さな一歩から始まった
最初にやったことは、「家計簿アプリを入れて、毎日お金の出入りを記録する」こと。
最初は怖くて、レシートを見返すのも嫌でした。でも、毎日記録するうちに少しずつ慣れてきました。
次にやったのが、「収入を増やすための行動」。
といっても、大それたことはしていません。
自宅でできるアンケートモニターや、フリマアプリで不要品を売るところからスタートしました。
小さな額でも、自分で稼いだお金を手にしたとき――心の底からうれしかったのを覚えています。
そして、少しずつお金のことを学ぶようになりました。
ネットで「お金の知識」を検索し、家計管理や節約、投資についての本も読み始めました。
すると、不思議なことに…
「お金って怖くない」
「むしろ、知れば知るほど面白い」
そう感じるようになったのです。
お金が味方になってくれた、今の私の暮らし
今の私は、お金の話をするのが「恥ずかしい」なんて思いません。
むしろ、堂々と口にします。
「家計管理、少し得意かも」なんて言えるようになりました。
収入はまだ大きくないけれど、自分でコントロールできる「実感」があるだけで、毎日の安心感がまるで違います。
お金を「道具」として捉えられるようになったことで、無理なく節約できるし、目標に向けて計画も立てられる。
たとえば今は、「老後に困らないように」と、少額でも投資信託を積み立てています。
過去の私なら「投資なんて怖い」と拒絶していたはず。でも、今は違います。
知ることで、世界が変わりました。
向き合うことで、未来が変わりました。
同じように「お金嫌い」だったあなたへ伝えたいこと
お金が嫌い、お金が怖い――
そう思っていた頃の私に、そして、もしかしたら今のあなたに伝えたいことがあります。
「お金は、あなたを傷つける存在ではありません」
「お金は、あなたの味方になってくれる存在です」
ただ、ちょっとだけ「向き合い方」を変えるだけでいいんです。
最初は怖くても、小さな一歩でも、必ず変わっていきます。
私がそうだったから。
あなたもきっと、大丈夫。
【まとめ】お金を嫌わないで。味方につければ、人生は変えられる
お金とのつきあい方は、「人生の質」に直結します。
お金を味方にすれば、心にも時間にも余裕が生まれます。
不安よりも、希望が増えてきます。
この記事が、誰かの「お金との仲直り」のきっかけになれば――それほど嬉しいことはありません。
もし今、何から始めればいいかわからない方は、まずは「家計簿アプリを入れて、今日使ったお金を記録する」ところから、はじめてみてくださいね。
かこ

50代から始める貯金と資産形成の方法とは?
