買っても心が満たされない日々──「なんでまた買っちゃったんだろう」と思う夜
「なんで、またこんなもの買っちゃったんだろう…」
夜、ひとりでレシートを眺めながら、私はいつも後悔していました。
使わなくてもいいもの、必要でもないもの、なのに“買う”という行動を止められない。バッグの中には、買ったばかりのハンドクリームやお菓子、雑貨たち。レジに並ぶときの高揚感はあったのに、家に帰って袋を開けた瞬間、心がスーッと冷えていくあの感覚──。
思えば、買い物そのものが「目的」になっていたのかもしれません。
何かが欲しくて買ったというより、「なにかをしていないと不安だった」ように思います。
お金を使っているあいだは、“生きている感覚”を得られる気がしていた。
だけど現実は、支払いの山とモノであふれる部屋、減っていく貯金残高。
そして何より、自分への信頼がどんどん失われていくことが一番つらかったのです。
「買い物=ご褒美」と思い込んでいた頃
たしかに、はじめは“ちょっとしたご褒美”のつもりでした。
仕事帰りにコンビニでスイーツを買う。ドラッグストアで限定パックのコスメを手に取る。
ストレスがたまった週末は、ネット通販で「これかわいい!」とポチる。
でも、ある日ふと気づくのです。
「これ、もう“ご褒美”じゃないな」って。
喜びよりも、後悔の方が大きくなっていた。
“買った瞬間だけ”の高揚感を得るために、私はお金を使い、心をすり減らしていたのです。
「もしかして、私って依存してる?」
当時の私は「買い物依存症」という言葉にピンときていませんでした。
でもある日、ネットで偶然見つけたある記事に書かれていた言葉が、胸に刺さりました。
「買い物依存症は、必要なモノを買うのではなく、“買うという行為”そのものに依存している状態です」
読んだ瞬間、ドキッとしました。
まさに、私のことだ──そう思ったのです。
誰にも言えない“恥ずかしさ”と“孤独”
本当は、誰かに相談したかった。
「買い物がやめられない」って言いたかった。でも、そんなこと口にするのは恥ずかしくて。
だって、大人なのに。50代にもなって、お金の使い方も自分でコントロールできないなんて。
そう思うたびに、私はますます自分を責めるようになりました。
そして、また買い物に逃げる。
このループから、どうしても抜け出せなかったのです。
「必要じゃないとわかっていても、買わずにはいられない」
「買ったあと、必ず自己嫌悪に襲われる」
「カード明細を見るのが怖い」
もし、この記事を読んでくれているあなたが、どれか一つでも心当たりがあるなら──。
きっと、あなたにも「変われる日」が訪れます。
このあと、私がどうやって“浪費”のループから抜け出し、「節約が苦じゃない」毎日を手に入れられたのか。
欲しいものがあるのに、なぜこんなに苦しいの?
「これがあれば、もっと自分を好きになれる気がする」
「これがあれば、少しは毎日が楽しくなるかも」
そう思って買ったものたちは、部屋の隅に積まれていくばかりでした。
きれいなノート、オシャレな洋服、便利そうなキッチングッズ、期間限定のスイーツ。
どれも、私にとって“希望”のような存在だったはずなのに、手に入れても満たされない。
買ったはずなのに、なぜか苦しい。
本当に欲しかったのは「モノ」じゃなかった
今振り返れば、私が求めていたのは、
“安心感”とか“認めてもらうこと”とか、目に見えないものだったのだと思います。
毎日をがんばっても誰にも褒められない。
ひとりで食べるごはんに味気なさを感じる。
なんとなくSNSを見て、誰かのキラキラした暮らしと比べてしまう。
──そんなとき、モノを買うことで、自分を元気づけようとしていたのかもしれません。
「いいじゃない、私もがんばってるんだから」
「これを買えば、少しは前向きになれるかも」
…そうやって、自分を励まそうとしていたのです。
でも、結果的には「一瞬だけ満たされて、すぐにまた空しくなる」の繰り返しでした。
買い物という“麻酔”で心の痛みをごまかしていた
痛み止めの薬のように、買い物は私の不安や孤独を“その場しのぎ”で和らげてくれました。
だけどそれは本当の解決ではなく、むしろ傷口にフタをしていただけ。
フタの中では、見ないようにしていた感情がうずまいていて、気づかないうちに心はどんどん重くなっていきました。
そして、いよいよ私は“これ以上見て見ぬふりはできない”というところまで、追い詰められたのです。
「買っても満たされない」のは、あなたが弱いからじゃない
このことだけは、どうか伝えさせてください。
「買い物がやめられない」「つい無駄遣いしてしまう」
そういうとき、自分を責める人はとても多いです。
私も、ずっとそうでした。
でも今の私は思います。
それは決して、あなたがだらしないとか意志が弱いからじゃない。
ただ、心がちょっと疲れているだけなんです。
誰にも見せられない寂しさや、言葉にならないストレスを、
どうにかして自分なりにやりくりしてきた──その結果としての行動だっただけなんです。
だからこそ、必要なのは「我慢」ではなく「気づき」
買い物を我慢することより、
「自分が何を求めているのか」に気づくことの方がずっと大切でした。
「何を埋めようとしているのか」
「何に疲れているのか」
「なぜ“買う”ことでしか癒されなかったのか」
そうやって、自分の内側に向き合うことこそが、
本当の意味での「変わるための第一歩」だったのです。
自分の本音を知るのは、ちょっと怖いかもしれません。
でも、その怖さを越えた先に、ほんとうの安心感があります。
気づけば、ストレスがたまるたびにネットでポチポチ…。一時的に気がまぎれるけれど、あとから罪悪感がやってくるんですよね。そんな“浪費グセ”を見直した体験談は、こちらでも書いています。
▶︎ なぜかお金が貯まらない…50代女性が“習慣”を見直して実感した金運アップ術
自分でも気づいていなかった“依存”という現実
「私って、買い物依存症なのかもしれない」
そう思ったのは、ある出来事がきっかけでした。
あの日、たまたま財布を忘れて出かけた私。お店で気になる商品を見つけても、手元に現金もカードもなく、何も買えなかった──ただそれだけのことです。
でもその瞬間、信じられないほどの“イライラ”が込み上げてきたのです。
「買えない」ことに過剰に反応する自分
たった一度、何も買わずに過ごした1時間が、ものすごく長く感じられました。
何かを“買うこと”で、自分の存在が保たれていたような。
財布がないだけで、急に不安定になった自分に驚きました。
それまでは、「ちょっと買いすぎただけ」とか「今日は気が緩んでたから」などと、自分の浪費を軽く考えていたんです。
でも、このときは違いました。
「私は、買わないと落ち着かない人間になってる」
その現実に、初めて正面から気づいた瞬間でした。
心のどこかで、ずっと見ないふりをしていた
振り返れば、そんな兆候はたくさんありました。
- コンビニやドラッグストアに入ると、必ず何かしら買って出る
- カードの利用明細を見て、軽く吐き気がするほど後悔する
- モノが届いた途端、興味がなくなり放置してしまう
- 「今日も無駄遣いしちゃった…」と自己嫌悪に沈む夜が続く
でも、「これって依存症かも」と思いたくなかったんです。
そんな自分を認めてしまうのが、怖かった。
だから見て見ぬふりをして、
「これは必要な買い物だった」と言い聞かせて、
次から次へと、“買う理由”をこじつけていたんですね。
「依存」という言葉は、自分には関係ないと思っていた
「依存症」なんて、大げさな話だと思っていました。
アルコールやギャンブル、薬物依存ならニュースで聞いたことがあるけれど、まさか自分が「買い物」でそんな風になるなんて想像もしなかった。
だけど、“やめたくてもやめられない”“後悔しているのにまた繰り返す”というサイクルは、まさに依存のサインだったのです。
私は、お金を使って気分を変えようとしていました。
それがなければ、1日を乗り越えることができないほど、心が疲れていたのです。
気づくことは、怖くて、でも必要なことだった
「私、買い物に依存していたんだ」
この現実を受け止めたとき、正直ショックでした。
でも、気づけたからこそ、私は“変わること”ができました。
どんな問題でも、最初の一歩は「気づくこと」。
気づけば、少しずつでも行動を変えていける。
気づけば、自分にやさしくなれる。
だから、もしあなたが「もしかして私も…?」と感じているなら、それは大切なサインです。
その気持ちを、どうか否定しないでください。
責めなくていい。ただ、受け止めるだけでいいんです。
お金がないのに買ってしまう──苦しかったあの頃の私へ
「今月、残高いくらだろう……」
通帳を開くたび、心臓がギュッと締めつけられるような思いがしていました。
いつもどこかで「ヤバい」とわかっているのに、財布のヒモは緩みっぱなし。
買い物をするときは、カード一枚で簡単に支払えるのに、
支払う日が近づくと、現実が一気にのしかかってくる──。
そんな毎日を、私は何年も続けていたのです。
支払い明細に怯える日々
毎月送られてくるカード会社からの明細書。
封を切るのが怖くて、何日も放置していたこともありました。
ようやく開いたときに目に飛び込んでくる金額に、
「え、こんなに使ってた…?」と、愕然とする。
でも、見なければよかったとは思わない。
ただ、どこかで「またやっちゃったな」と、
自分のだらしなさに情けなくなるだけ。
口座の残高は減っていく。
でも、そのたびに私はまた「気晴らしに」何かを買っていました。
それが、“なにか大切なもの”を補ってくれるような気がして。
生活が“破綻寸前”だったのに、それでもやめられなかった
「気づけば、口座残高が2桁になっていた」
そんなこと、今だから笑って言えますが、当時は本当に怖かった。
でも、怖さを感じるより先に、「また買ってしまった」自分への怒りと嫌悪感が先にきて、
その気持ちを打ち消すために、また何かを買ってしまう──そんな悪循環にハマっていました。
食費を削ってでも、ちょっとした贅沢品を買う。
光熱費が引き落とされることを忘れていて、残高不足で督促が来たこともあります。
そのときの私は、**「自分の感情をコントロールする手段が“買うこと”しかなかった」**のです。
家族との関係も壊れかけていた
家族にも、何度か「また買ったの?」と指摘されました。
「必要ないでしょ、それ」
「また無駄遣いして…」
そんな言葉が刺さるたび、私はますます孤独になっていった気がします。
「わかってるよ。でも、やめられないんだよ」
そんなこと、本音では言えませんでした。
私の買い物依存は、ただの浪費ではなく、心のSOSだったんです。
だけど、その声を誰にも伝えられずに、私はひとりでどんどん追い詰められていきました。
あの頃の私に、今なら伝えたいことがある
本当は、買い物がしたかったわけじゃないよね。
満たされたかったんだよね。
誰かに大切にされているって感じたかったし、
「がんばってるね」って言ってほしかったよね。
だけど、それを口にするのが恥ずかしくて、
素直になれなくて、
だから「買うこと」でその感情を埋めようとしてたんだよね。
でも、それじゃあ心は満たされなかった。
むしろ、どんどん苦しくなっていった。
それでも、変われたんだよ。私はちゃんと、自分で変わる道を選べた。
だから、今苦しんでいる誰かにも伝えたい。
変わるのに遅すぎるなんてことは、絶対にない。
気づいたその瞬間から、人は変われる。
感情の波にのまれそうになる日もありました。特に更年期の時期は、イライラや不安が強まることも……。
変わりたいと思った日。心の整理から始めた小さな一歩
あの日の私は、なにかが“限界”に達していました。
通帳の残高は数百円、財布の中にも小銭しかなく、
部屋の中は、買ったけど使っていないモノたちであふれている──
ふと鏡を見たとき、自分の顔がとても疲れて見えたんです。
「もう、こんな自分でいたくない」
そう思った瞬間、涙が止まらなくなりました。
「節約しなきゃ」じゃなく「このままじゃダメだ」と思った
いつもは「明日から節約しよう」とか「もう無駄遣いしないぞ」と、
決意だけしては忘れるパターンの繰り返しでした。
でもその日は違いました。
“頑張るぞ”という前向きな気持ちではなく、
“このままじゃ、本当に壊れてしまう”という危機感があったから。
それはきっと、
「お金がない」こと以上に、
「自分を嫌いになりそうだった」ことが一番の恐怖だったのだと思います。
はじめにやったことは、「お金」ではなく「心」を整えること
多くの節約術や家計改善法には、
「固定費の見直し」や「家計簿の記録」が最初のステップとして書かれています。
でも私の場合、それ以前にやらなければならなかったのは、
“心の整理”でした。
なぜ私は、こんなにも買い物に走ってしまったのか?
どうして「買うことでしか安心できなかったのか?」
そんなことを自分に問いかける時間を持ったのです。
ノートとペンで、感情を書き出してみた
特別な道具は必要ありませんでした。
100円ショップで買ったノートと、使いかけのボールペン。
そこに、ありのままの気持ちを書いてみたのです。
「また無駄遣いしちゃった」
「買った瞬間は嬉しかったのに、すぐ後悔する」
「本当は、寂しいのかもしれない」
「誰かに認めてほしかったのかもしれない」
書いているうちに、心の奥にあった“本音”が少しずつあらわれてきて、
「わたし、こんな風に感じてたんだ」と気づくことが増えていきました。
自分を責めるのをやめることから始めた
それまでは、
「またやっちゃった」
「私はダメだな」
と、反射的に自分を責めてばかりいました。
でも、ノートに書くようになってから、
少しずつ気持ちの整理ができるようになり、
自分にかける言葉も変わっていきました。
「今日もよく頑張ったね」
「寂しかったんだよね、でもちゃんとわかってあげられたね」
「また買いたくなっても大丈夫。そのときは、また立ち止まればいい」
自分のいちばんの味方になること
それが、節約を続けていくうえで、何よりも大きな力になったのです。
「買わない」を実行するのではなく、「気持ちを整える」が先
当時の私は、衝動を“抑えよう”とするたびに失敗していました。
「買っちゃダメ」「我慢しなきゃ」と思うほど、反動が強くなるからです。
でも、感情をノートに書き出すようになってからは、
「今日は買い物じゃなく、ゆっくりお風呂に入ろう」
「この気持ちは“疲れてる”サインだな」と、
買わなくても満たせる方法を少しずつ見つけられるようになっていきました。
節約のスタートラインは、収支の計算じゃなかった。
それは、“自分の心と向き合うこと”から始まったんです。
書き出すことで気持ちが整うようになった私は、次第に「書く時間」そのものを大切にするようになりました。
✍️ 書き心地のよい手帳や、心に響く言葉に出会える本が、私の感情の整理を支えてくれました。
▶︎ 目標達成ノート|思考を可視化できるジャーナリング手帳(Amazon)
▶︎ 我慢して生きるほど人生は長くない|鈴木祐介 著(Amazon)
節約家になれた7つのステップ──「買わない暮らし」は、心を整える暮らしだった
節約って、「我慢」とか「制限」とか、
なんだかつらそうなイメージがありませんか?
正直、私もそう思っていました。
でも実際にやってみたら、違ったんです。
節約とは、自分の本音に耳を傾けながら、「ほんとうに必要なものだけに囲まれる」暮らしを作っていくこと。
それは、心を整えることにもつながっていました。
ここでは、私が買い物依存を乗り越えて、
無理なく節約体質になれた7つのステップをご紹介します。
ステップ①:感情を記録する「ノート習慣」を続ける
前章でもお伝えした通り、まず始めたのは“気持ちの記録”でした。
- 何を買いたくなったのか
- そのとき、どんな気持ちだったのか
- 買わなかったら、どう感じたのか
こうした感情を、できるだけ毎日書き出すことで、
「衝動」の正体がだんだん見えてきたんです。
「疲れてるから、甘いものがほしい」
「孤独をまぎらわすためにネットを見て、ついポチってる」
──買い物は、心のサインだったんだと気づけました。
ステップ②:「買う前に3日置く」ルールを作る
以前の私は、「欲しい!」と思ったらすぐ買っていました。
でもその場で買わず、“3日だけ様子を見る”ことをルールにしてみたんです。
すると不思議なことに、3日後には興味が薄れていたり、
「似たようなもの持ってた」と冷静になれたり。
“時間”は、衝動を冷ます最高のフィルター。
今では、買う前に1週間悩むこともあります(笑)
ステップ③:節約アプリで「数字と向き合う習慣」を
お金の流れを“見える化”することも大きな転機でした。
私が使っていたのは、無料の家計簿アプリ「マネーフォワードME」。
銀行・カード・電子マネーが連携できて、自動でグラフも作ってくれるのでとにかく楽。
お金って、“見えないから不安”になるんですよね。
逆に、ちゃんと見えていると冷静になれる。
数字は嘘をつかないし、
現実を知ることが「無駄をなくすヒント」になるんです。
ステップ④:代替行動を用意しておく
“買い「何か買いたい」という衝動に駆られたとき、
すぐに行動に移すのではなく、代わりの行動を用意しておくことが、私にはとても効果的でした。
気持ちがざわざわしたときに私がよくしていたのは、たとえばこんなことです。
- 外の空気を吸いながら散歩をする
- ハーブティーを淹れて、深呼吸しながら飲む
- 手帳やノートに、今の気持ちをそのまま書き出す
- YouTubeで暮らしを整える動画を見る
- 部屋の中を軽く片づける
こうした行動をとることで、不思議と「買わなくてもいいかも」と心が落ち着いていくことに気づきました。
衝動に駆られそうなときは、香りや空間を整えることで気持ちを落ち着けるようにしています。
🌿 手軽に使えるアロマディフューザーやラベンダー精油は、私の“整え習慣”に欠かせない存在です。
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特に私にとって効果的だったのが、身の回りを整えることでした。
クローゼットや引き出しの中を少し整理するだけで、
「もう充分持っているな」「これ以上増やさなくていいな」と実感できるようになったのです。
“買うことで気持ちを整える”のではなく、
“買わずに気持ちを整える方法”を知っておくことが、買い物依存からの脱却にとても役立ちました。
ステップ⑤:ポイントやクーポンを「目的ある買い物」に使う
それまでの私は、「安いから買う」「お得だから買う」で失敗してきました。
でも、今は逆です。
「必要なときに、ポイントや特典をうまく使う」ことに意識を切り替えました。
- 楽天ポイントは、日用品やふるさと納税に
- クーポンは「予定していたもの」にだけ使う
「ポイントがあるから何か買わなきゃ」は卒業。
“使うために買う”から、“必要なときに賢く使う”へ。
ステップ⑥:「買わない日」を記録して、自分を褒める
最初のころは「今日は何も買わなかった!」という日を、
スケジュール帳に○をつけて記録しました。
それだけで達成感があって、
続けるモチベーションにもつながりました。
ポイントは、「我慢できた」ではなく「自分を大事にできた日」として捉えること。
「今日は心が満たされてたから、買わなかった」
──そんな風に、少しずつ“自己肯定感”を育てていけたのです。
ステップ⑦:ひとりで抱えず、「仲間」を見つける
最後に大切だったのは、「ひとりで頑張らないこと」でした。
ネットで“節約仲間”のブログを読んだり、
SNSで同じように頑張っている人の投稿を見ることで、励まされました。
誰かに「わかるよ」と言ってもらえるだけで、
節約は“孤独な戦い”じゃなくなります。
もし、この記事があなたにとってそんな存在になれたら──
それが私の一番の願いです。
節約は、“苦行”じゃない。
自分を見つめ直して、大切にしていく「やさしい習慣」なんです。
ものが減ると、気持ちまでスッと軽くなるんですね。収納グッズや新しい家具を買い足すのではなく、「減らす」ことで満たされていく感覚に変わっていきました。そんな断捨離の変化については、こちらの記事で詳しく書いています。
▶︎ 断捨離で人生が変わる?物を減らすことで見えてきた、心と暮らしの豊かさ
「節約=我慢」じゃなかった。気づいた“本当の満足感”
かつての私は、「節約はつらいもの」「我慢の連続」だと思っていました。
でも、買い物依存を抜け出すために始めた節約生活は、意外なことに、
私に“満たされる感覚”を取り戻してくれたのです。
“ある”に目を向けると、心が静かになった
以前の私は、いつも「ない」ものばかりに目を向けていました。
- お金がない
- 余裕がない
- 友達が少ない
- 何も持っていない自分
だからこそ、「買うこと」で“ある”を手に入れようとしていたのかもしれません。
でも、節約生活を続けるうちに、こんな気づきがありました。
「私、もう十分持ってるじゃないか」って。
あたたかい布団がある。
朝、淹れたてのコーヒーを飲める。
元気に歩ける体がある。
穏やかに過ごせる家がある。
そして、ちゃんと考える頭と、心もある。
今ここに“あるもの”に目を向けることで、心の中にあった焦りや空虚感が、少しずつ静かになっていったのです。
買い物では得られなかった、“じわっとした満足感”
節約を続けるなかで、「お金を使わなかった日」が少しずつ増えていきました。
そのたびに、心がほんのり温かくなるような、
静かな自信のようなものが芽生えてきたんです。
買った瞬間の高揚感とは違うけれど、
「私、変われてる」「ちゃんと自分を大事にできてる」
そんな感覚が、じわっと心に広がっていく。
これは、衝動的な買い物では決して得られなかった“満足感”でした。
節約とは、「減らすこと」ではなく「選ぶこと」だった
節約って、「削る」「我慢する」というイメージがあるけれど、
本当は、「何を選ぶか」の連続なんだと思います。
- 何にお金を使うか
- 何を持ち、何を持たないか
- 何を優先し、何を後回しにするか
その選び方が、自分の暮らしや価値観をつくっていく。
節約とは、言い換えれば**「人生の軸を立て直す作業」**だったのかもしれません。
“買わない自由”は、“自分を信じる自由”だった
以前の私は、「お金がないから買えない」と思っていました。
でも今は、「私はこれがなくても大丈夫」「これがなくても幸せ」と思える。
それは、自分にとって本当に必要なものがわかるようになったからです。
“買わない”ことは、我慢ではなく、選択。
**「私はこれで満たされている」**と、自分の心に言ってあげられること。
そのことが、かつて感じたことのないほどの自由と、安定した安心感をもたらしてくれました。
いつの間にか、「節約しなきゃ」じゃなくて、
「この暮らしが心地いい」と思えるようになっていた。
それでも“買いたくなる日”がある。だからこそ続けられる工夫
ここまで読んでくださったあなたに、正直なことをお伝えしますね。
私は今でも、ふと「何か買いたいな…」って思う日があります。
ストレスが溜まった日。
誰にも会わず、孤独を感じた日。
仕事でうまくいかず、自信をなくした夜。
そんなとき、「新しい洋服でも買おうかな」「コンビニでちょっとご褒美を」なんて思ってしまうんです。
でも、それが「悪いこと」だとは、もう思わなくなりました。
人は“感情”の生き物だから、波があって当たり前
どんなに節約がうまくいっていても、
心が揺れるときは必ずやってきます。
気分が落ち込んでいたり、疲れていたりすると、
「何かで気分転換したい」と思うのは自然なこと。
私たちはロボットじゃありません。
だから、「完璧に我慢すること」よりも、「揺れたときにどう自分を整えるか」のほうが大切だと思うようになりました。
買い物以外の“感情のよりどころ”をもっておく
買い物は、手っ取り早く気分を変えられるけど、持続性は低い。
だから私は、「感情を落ち着ける習慣」をいくつかもつようにしました。
たとえば…
- あたたかいお茶をゆっくり飲む
- お風呂で好きな音楽を流す
- ノートに今の気持ちを書き出す
- ベランダの植物に話しかける
- 好きなポッドキャストを聞きながら散歩する
こうした「小さな整え時間」が、衝動をやわらげてくれました。
買い物じゃなくても、心はちゃんと回復するんだと実感できたのです。
それでも買いたいときは、堂々と“買う”と決めている
「買ってもいい」と決めることも、私にとって大事なルールです。
もちろん、むやみに何でも買うわけではありません。
けれど、「今日は特別に買いたい」と思ったときは、
後悔しないように、自分の気持ちを整理したうえで買うようにしています。
そして、買ったあとにはこう言います。
「よし、今日はこれで心がほっとした。また明日から、自分のペースで整えていこう」
自分を責めるのではなく、優しく受け入れる。
それが、節約を“続ける”ための一番のコツだと気づきました。
継続のコツは、「完璧」を目指さないこと
以前の私は、ちょっとでも無駄遣いをすると、
「またダメだった…」と落ち込んで、すべてが台無しになったように感じていました。
でも今は違います。
「少しずつでいい」「戻ってきたらいい」というスタンスで節約と向き合っています。
10回のうち、2回くらい買いすぎてしまっても、
残りの8回はちゃんと自分を整えていたなら、それで十分。
節約は“短距離走”じゃなくて、“ゆるやかな長距離ウォーク”なんですよね。
寄り道しても、転んでも、歩み続けていれば、ちゃんと変わっていける。
買い物したくなる日があるからこそ、自分の心に気づける。
それは、成長のチャンスでもあるんです。
気がつくと、使っていないけれど手放せないモノが増えていました。
でも、誰かに使ってもらえるなら、もう一度循環させてあげたい──そう思えるようになったのです。

今、ようやく“お金と自分”にやさしくなれた
昔の私は、「お金=足りないもの」でした。
いつも不安で、将来が怖くて、「もっとあったら…」と感じてばかり。
でも今は、お金に対して、まったく違う感情をもっています。
「無理して増やさなくても、整えるだけで安心できる」
そんな実感が、少しずつ、じんわりと心に根づいてきたのです。
「足りないもの」じゃなく「育てていくもの」へ
節約を続けていくなかで、私は気づきました。
お金って、“追いかける”ものじゃなくて、“育てていく”ものなんだって。
それはまるで、植物を育てるようなもの。
こまめに世話をし、水を与え、日当たりを工夫しながら、
気づけば少しずつ芽を出している──そんな感覚に近いです。
無理に増やそうとするのではなく、
日々の中で大切に扱っていくことで、自然と信頼できる存在になっていったんです。
お金だけじゃなく、「自分」にもやさしくなれた
節約生活を通じて、変わったのはお金との関係だけじゃありません。
もっと大きかったのは、自分との関係がやさしくなったこと。
- 浪費していた過去の自分を、責めずに見守れるようになった
- 気持ちが揺れた日も、「大丈夫」と声をかけられるようになった
- ちょっと贅沢した日でも、罪悪感よりも感謝を感じられるようになった
以前は、“できない自分”を許せず、何度も自分を否定していました。
でも今は、“揺れながらも整えようとしている自分”を、ちゃんと認められています。
お金は「敵」じゃない。「暮らしの味方」だった
お金に振り回されていた頃の私は、
どこかで「お金=敵」だと思っていたのかもしれません。
でも、家計簿をつけたり、心を整えながら暮らすようになって、
お金はむしろ、**「私の暮らしを守ってくれる、やさしいパートナー」**のように思えるようになったのです。
節約は、“お金を減らす作業”ではなく、
「自分とお金の関係を整える時間」だったんだと、今は心から思えます。
「買わない選択」がくれたものは、安心と自由だった
あの頃の私は、「欲しいものが買えない=不幸」と思っていました。
でも今は、「なくても幸せ」でいられる。
むしろ、「持たない暮らし」のなかに、心地よさや自由を感じています。
- クレジット明細に怯えなくていい
- モノに囲まれて圧迫されることがない
- 「ちゃんと管理できている」という自信がある
こうした“静かな安心”は、派手じゃないけど、毎日を穏やかにしてくれる確かな力です。
「変わりたい」と思ったあの日の私へ。
あなたは、ちゃんと変われたよ。しかも、自分の力で。
あなたにも伝えたい。買い物依存を乗り越えたからこそ言えること
もし今、この記事を読んでくださっているあなたが──
「また無駄遣いしちゃった」
「買い物がやめられない自分が嫌だ」
「通帳を見るのが怖い」
そんな思いで胸がいっぱいなら、どうかこの言葉を受け取ってください。
あなたは、ちゃんと変われます。
そしてその変化は、ほんの小さな一歩から始まります。
変わりたくても変われなかった、あの頃の私
私は決して、意志が強いタイプではありません。
むしろ、衝動的で飽きっぽく、失敗ばかりしてきました。
「よし、明日から節約しよう」と決意しても、
3日後にはネットでポチってる。
「今月こそ家計簿つけよう」と思っても、すぐに挫折。
そんな自分が嫌で、情けなくて、何度も涙が出ました。
でもね、今は言えるんです。
「それでも、あきらめなければ、人は変われる」って。
自分の弱さを認めたときから、ほんとうの変化が始まった
私が変われたのは、“我慢”したからじゃありません。
自分の弱さを認めて、「それでも大丈夫」と受け入れたことがきっかけでした。
- 寂しさを買い物で埋めようとしていたこと
- 自分に自信がなくて、モノで補おうとしていたこと
- 一人で頑張りすぎて、誰にも助けを求められなかったこと
そういう自分を否定せずに、「それでもよく頑張ってきたね」と
自分自身に声をかけるようになってから、少しずつ、ほんとうに少しずつ変わっていきました。
節約は、人生を取り戻す手段だった
節約は、お金を守るためだけのものではありません。
自分自身の心を整え、人生の主導権を取り戻すための手段だったと、今ならわかります。
- 衝動に振り回されずに済むようになったこと
- 本当に必要なものを大切にできるようになったこと
- お金だけでなく、自分にもやさしくなれたこと
そのすべてが、節約を通じて得られた“心の余白”だったのです。
あなたにも、きっとできる
あなたが今どんな状況でも、どんなに自己嫌悪を抱えていても、
「変わりたい」という思いが心のどこかにあるなら──
もう、その瞬間から変化は始まっています。
大丈夫。
焦らなくていい。完璧じゃなくていい。
転んでも、また立ち上がればいい。
「買わない日」が1日できたら、自分を褒めてあげてください。
「今日は無理だった」と思う日も、自分にやさしくしてあげてください。
その繰り返しが、あなたを救ってくれるはずです。
最後に。かつての私と、いま悩んでいるあなたへ
もし、あの頃の私に会えるなら、こう伝えたい。
「あなたは、ダメじゃない。
ちゃんと生きてるだけで、じゅうぶん頑張ってるよ」
そして、もし今あなたが少しでもそう感じてくれたのなら、
それだけでもう、この記事を書いてよかったと思えます。
どうか、あなたのこれからの毎日が、
“買わないこと”で縛られるのではなく、
“整えること”で満たされる日々になりますように。
🌿 今日のわたしに、ちょっとやさしくなれるものたち
- 📖 『我慢して生きるほど人生は長くない』鈴木祐介さんの本
──心が疲れたときに、そっと寄り添ってくれる言葉たち。 - 📝 目標達成ノート|書き出すだけで、気持ちが整う手帳
──「なんとなく不安」な気持ちも、文字にするとすっと軽くなる。 - 🍃 アロマディフューザー(Minidiva)
──やさしい香りで、お部屋に深呼吸の時間を。 - 💜 ラベンダー精油(プラナロム)
──眠れない夜や、心がざわつく日におすすめ。 - 🧺 セカンドストリート|やさしく手放す、お片付けの味方
──まだ使えるものたちを、次の人へ。おうちも心もスッキリ。
